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映像ビジネスの革命なるか? ディズニーMovieNEXの挑戦 その戦略を聞く

この秋、ウォルト・ディズニー・ジャパンが新たに打ち出した映像商品「MovieNEX」。作品を見る権利を所有するという「MovieNEX」の戦略をウォルト・ディズニー・ジャパン にインタビューした。

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「モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX」
  • 「モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX」
  • ウォルト・ディズニー・ジャパン スタジオ・グループ マーケティング・ディレクター 今井康恵氏

■ 驚きのワンプライス戦略: 利便性と多様なニーズへの対応が両立

abesanそして、“MovieNEX”のもうひとつの驚きは、商品ラインナップだ。これまでのBlu-ray、DVDでは、通常版、限定版、スペシャルエディションなど、同一タイトルで複数の商品が並べられることが多かった。
しかし、“MovieNEX”では、4つのコンテンツ(BD、DVD、デジタルコピー、MovieNEXワールド)が含まれた1商品だけである。限定版に多かった特典映像などは、MovieNEXワールドで閲覧が可能になる。“MovieNEX”だけで、全てが手に入る。さらに“MovieNEX”で発売されたタイトルは、その後、廉価版は発売しないともする。

限定版商品に一本化されたようにも映るが、意図するところはそこにない。「プレミア商品を作っているという意識はないですね」と今井氏は話す。
「今まで4つ、5つの商品が店頭に並んだ時にお客さんがどれを買ったらいいのか分からないということも起きていました。また、商品を仕入れていただくディーラーのかたも、どの商品をどれだけ仕入れればいいのかという迷いもありました。そこで“MovieNEX”に集約して、お薦めはこれひとつですと、ディズニーならではの商品としています」

ひとつの商品だけとなると、単一商品の押しつけと考える向きもあるかもしれない。しかし、実際には“MovieNEX”の考え方は全く逆である。
例えばデジタル配信の方法だ。“MovieNEX”は、ストリーミングとダウンロードの双方に対応している。ストリーミングで手軽に様々なメディアで楽しみたいというニーズ、作品を手元に置いておきたいというニーズのいずれにも対応する。
今井氏によれば、「デジタル配信はiTunesによるダウンロード販売をしていました。もともとの考え方はダウンロードですが、利便性も考えるとストリーミングも必要だと思います」というわけだ。

話を聞いて感じたのは、“MovieNEX”が現在の様々なユーザーのニーズに対応するという基本姿勢を貫いていることだ。ディズニー作品は、人気高いがゆえにマスマーケットに向けた効率のよさを目指すと思われがちだ。
しかし、ここには映像パッケージや様々なかたちの配信で、より多様なニーズに応えたいという考え方がある。その多様なニーズをひとつの商品のなかにがっちり組み込んだのが“MovieNEX”と言えるだろう。

《映画+新体験》 ディズニーMovieNEX(ムービーネックス) 誕生!

■ 11月20日(水)発売
『モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX』
『ミッキーのクリスマス・キャロル 30th Anniversary Edition MovieNEX』
『トイ・ストーリー MovieNEX』
『トイ・ストーリー2 MovieNEX』
『トイ・ストーリー3 MovieNEX』
『モンスターズ・インク MovieNEX』

■ 12月18日(水)発売
『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち MovieNEX』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト MovieNEX』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド MovieNEX』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 MovieNEX』

■ 2014年1月15日(水)発売
『ローン・レンジャー MovieNEX』

各4,000円+税

MovieNEX
/http://movienex.jp/ 
《animeanime》
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