“映像作品のフォーマット(DVD/BD)の所有から作品所有”を掲げて、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンが、新しいコンセプト商品を販売する。2013年に大型タイトル『モンスターズ・ユニバーシティ』と伴に投入する「MovieNEX」である。ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンは9月25日にIn-Homeビジネス戦略発表会を開催、新商品発売の背景や特徴を明らかにした。壇上にはゼネラルマネジャーの塚越隆行氏が登壇し、その熱い語り口から、本作にかける大きな意気込みが伝わってきた。実際に「MovieNEX」は、様々な点で挑戦的な試みである。ひとつの特徴は、Blu-ray Disc、DVD、さらにデジタルコピー(映像配信)をひとつの商品にまとめたことだ。エンタテンメント企業はどこも配信事業に大きな力をいれるが、ここまで本格的に映像パッケージと配信を統合するケースはない。しかも、同社によれば、今後のタイトルは原則「MovieNEX」で発売をするという。中核商品として位置付ける。同時に、「MovieNEX」は1商品1プライスを掲げる。DVDやBDに多くみられた限定版や特装版は作らず、1商品だけを提示する。また、期間を置いた後の廉価版なども一切発売しない方針だ。ディズニーでは、これが浸透すれば、廉価版を待つなどの買い控え現象を避けられると説明する。MovieNEXの最大の特徴は、ひとつの商品で複数の体験を同時提供することを目指すことだ。デジタルコピーはネット上からダウンロード出来るほか、ストリーミングでも対応する。これによりユーザーはテレビ、PC、スマートフォン、タブレットを使うことで、同一の作品を楽しむことが可能になる。これがディズニーの言う“プラットフォームでなく、作品の所有”の意味である。また、購入者限定のスペシャルサイトにアクセスすることで、様々な特別なコンテンツを楽しむことが出来る。これまではパッケージの特典とされていたものが、ネット上に移行したかたちだ。ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンは、この新しい商品導入の背景について技術革新の進展をあげる。近年、映画市場では、スマートフォンやタブレットを利用した映像配信が拡大している。しかし、現在は、テレビで作品を楽しむDVDやBDと配信サービスは、別々に購入する必要がある。新商品では、こうした二度手間を避けることになる。BDとDVDとデジタルコピーを同梱することで、今後成長が見込まれる動画配信の利用を促進し、さらに他社に先駆けることで、市場を取りに行く狙いもありそうだ。とはいえMovieNEXは、現在はスタート段階、今後さらに機能をアップして来ると考えられる。いち早く作品所有のコンセプトに乗り出したディズニーに他社がどう対抗してくるかも興味のあるところだ。『モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX』は税込4200円、11月20日に発売する。同日は『ミッキーのクリスマス・キャロル 30th Anniversary Edition MovieNEX』、さらに『モンスターズ・インク』、「トイ・ストーリー」3部作も発売する。12月18日には、同価格で「パイレーツ・オブ・カリビアン」4部作のリリースを予定する。一気にMovieNEXで攻勢をかける。
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