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「全ての要素には、理由がある」だから面白い!『逆転裁判』を江城氏&山崎氏が語る

ヒューマンアカデミー、カプコン、イードが行ったゲームクリエイターセミナー「『逆転裁判5』クリエイターが語るゲーム作りの裏側」からレポート。第2回はプロデューサー&シナリオディレクターから。

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「『逆転』シリーズのこれまでとこれから」
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  • シリーズ・プロデューサーの江城元秀氏
  • シナリオディレクターの山崎剛氏
■ 新たな挑戦となった『逆転検事』シリーズ

2009年からは、御剣検事を主人公とした『逆転検事』『逆転検事2』が登場。「法廷バトル」ではなく「推理アドベンチャー」という形を取っており、山崎氏にとって初のディレクター、江城氏にとっては初の本格的なプロデュース作品となりました。

当初はやや規模の小さいものとして考えていましたが、2008年に開催となった「逆転オーケストラコンサート」で発表した際のユーザーの反応があまりに大きく、企画内容を大きく見直すことに。しかし、コンセプトがなかなか決まらず迷走。「法廷が出てこない」「検事が主人公では逆転できない」という難題について悩んだ結果、まずは「逆転のもつ意味」をとらえ直しました。

『逆転検事』シリーズでは、弁護士が依頼人の無実を勝ち取る逆転ではなく、さまざまな「状況の逆転」を詰め込んでいます。主人公が検事であるなら、プレイヤーが天才・御剣検事のように事件を解決する過程を体感できれば面白いのではという発想から「ロジックシステム」も誕生。この2つを柱としてプロジェクトが動き出したのです。

どんなゲームにも「ここが面白い」「ここを体験してもらいたい」というコンセプトがあり、それに紐付ける形ですべての要素が考えられています。「このゲームは何が面白いのか」を一言で表現できるほど内容を煮詰めて、絞り込む過程は非常に重要。ここが漠然としていると、最終的にどんなゲームか分からなくなります。山崎氏も、他社のゲームをプレイして「このゲームのコンセプトは何か」を考える研修をしたそうです。

コンセプトが『逆転裁判』と変われば、内容も変わります。その1つが「テンポ」の違い。『逆転裁判』では探偵パートが「静」、法廷パートが「動」となっており、法廷パートが集中的に盛り上がる構成。一方『逆転検事』は、捜査と対決を頻繁に繰り返しています。違いを出す一方で「いつも忙しそうな御剣らしさ」を体感するためでもあります。開発中はゲームのテンポ感を非常に気にして、何度も調整しました。
《animeanime》
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