9月5日から15日までカナダのトロントで開催される第38回トロント国際映画祭で『風立ちぬ』が公式上映されることが決定した。トロント国際映画祭は北米最大規模の来場者数を誇る。近年は、カンヌ、ベルリン、ヴェネチアと並ぶ、最も重要な国際映画祭のひとつとされている。ハリウッドでは、オスカーレースの前哨戦として注目を集める。また、映画祭の上映後のビジネスインパクトも大きい。『風立ちぬ』が選出されたのは、スペシャル・プレゼンテーション部門である。この部門は世界を代表する映画作家の作品を集めた部門だ。日本からは、是枝裕和監督の『そして父になる』や松本人志監督の『R100』などといった上映作品が公表されている。今回は、これらに続く追加での上映決定となった。これは映画祭の関係者がスタジオジブリ試写室で、本作を鑑賞、大きく心を動かされたためだという。そのうえで熱烈なオファーを受けて実現した。これまでトロント国際映画祭で公式上映されたスタジオジブリ作品には、『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』、『コクリコ坂から』の4作がある。『風立ちぬ』はこれに続く。『風立ちぬ』の映画祭での公式上映は、8月28日から9月7日のヴェネチア国際映画祭も控えている。ヴェネチアと並びトロント映画祭でも、『風立ちぬ』の評価に注目が集まっている。『風立ちぬ』はスタジオジブリの最新作、宮崎駿監督の4年ぶりのアニメーション映画だ。7月20日に全国343館454スクリーンで公開をスタートした。現在、動員580万人突破の大ヒットとなっている。[真狩祐志]『風立ちぬ』/http://kazetachinu.jp/トロント国際映画祭 アーティスティック・ディレクターCameron BAILEY(キャメロン・ベイリー)「『風立ちぬ』は一人のアーティストが全力をかけて作り出した、美しくも力強い映画です。トロント国際映画祭で宮崎駿監督の最新作を北米でいち早く上映出来ることを大変誇りに思います。トロントにはいままでの宮崎作品を知るファンが本当にたくさんいます。私は『風立ちぬ』が上映されることを楽しみにしています。そして本作が私同様、観客のみなさんを魅了してくれることでしょう」
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