7月4日から7日まで、米国・ロサンゼルスのコンベンションセンターで開催されたアニメエキスポ(Anime Expo)2013が大きな成功を収めた。アニメエキスポ実行委員会とその運営組織SPJA(日本アニメーション振興会)は、7月11日に今年のアニメエキスポの来場者数が過去最高に達したことを明らかにした。発表によれば、4日間の来場者数は延べ16万1000人以上、実数(ユニーク来場者数)で6万1000人以上を超えた。これは2012年の延べ13万人以上、実数で4万9400人以上を大幅に上回った。いずれも前年比で20%以上の増加となる。期間中は、日本の大物アーティスト・ポルノグラフィティのライブコンサートが開催されたほか、アニメ演出家やアニメーター、声優、脚本、プロデューサーなど日本からのゲストが人気を集めた。また、コスプレ大会やAMV、カラオケ大会、アニメ上映会など定番のイベントも大盛況だった。エキビジョンホールでは、ファニメーション、アニプレックスUSA、センタイ・フィルムワークス、NISアメリカ、VIZ Mediaといった現地のアニメ・マンガ企業がブースを出し大勢のファンが詰めかけた。動画配信サイトのクランチロール、DAISUKIの出展は、現在の米国のアニメ業界の状況を反映している。ファンアートが即売されるアーティストアレイも年々スペースを拡大し、勢いを増している。アニメエキスポは、北米最大の日本アニメ・マンガのイベント(アニメコンベション)として広く知られている。期間中、日本から現地に訪れるアニメ関係者も数多い。一方、依然、成長は続くものの、北米のアニメコンベンションの来場者の伸びは小さくなりつつある。なかでもアニメエキスポは、近年、来場者の伸び率が低下していた。2013年に20%以上の増加、とりわけ実数で5万人の大台を超え、さらに6万人を突破したことは大きなサプライズだ。米国における日本アニメの状況が、また大きく変わって来ていることも感じさせる。こうした盛況ぶりは、参加者の多くも感じたようだ。会場では今年のアニメエキスポは活気があるとの声が多く聞かれた。他方で、来場者の特徴も大きく変わりつつあるようだ。10年前に多くみられた、年齢の高いコアなアニメファン、SFファンの参加は減っているように感じられた。また、小さな子供やその保護者といった家族連れの姿も減っている。10代から20代のカジュアルな日本アニメファンが増えており、日本のアニメイベントと似て来ている。アニメの同時配信が進む中で、日本と米国のアニメファンの同時性、同質化を指摘する声も多い。アニメエキスポ2013は、そうした潮流をうまく掴んだことが成功の理由かもしれない。アニメエキスポ2013(Anime Expo 2013)/http://www.anime-expo.org/
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