「惡の花譜」 原作者押見修造が、怒涛の全曲試聴&各曲コメント | アニメ!アニメ!

「惡の花譜」 原作者押見修造が、怒涛の全曲試聴&各曲コメント

6月26日、「惡の花譜」がリリースされた。「惡の花譜」は、アニメ『惡の華』コンセプトE.P.。これを記念して原作マンガを描く押見修造さんが全曲試聴を行い、各曲へコメントした。

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「惡の花譜」
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6月26日、音楽CD「惡の花譜」がリリースされた。「惡の花譜」は、アニメ『惡の華』コンセプトE.P.である。それを記念して原作マンガを描く押見修造さんが全曲試聴を行い、各曲へコメントを発表した。
「惡の花譜」には、エンディングの主題歌「花 -a last flower」のフルバージョン、オープニングで使用された「惡の華」の仲村佐和(ゲストボーカル:後藤まりこ)、春日高男(ゲストボーカル:の子)、佐伯奈々子(ゲストボーカル:南波志帆)、群馬県桐生市の4バージョン、そしてボーナストラックとしてBase Ball Bearの新曲「光蘚」などが収録されている。

満載の楽曲は、話題のアニメ『惡の花』ならではのものである。本作は、斬新な映像と演出で話題を呼ぶ。映像は実写で撮影した人物の動作をそのまま描き起こすロトスコープの手法で制作する。全体にどんよりとした空気感が漂っていることも相まって、異色の作品となっている。
複数のアーティストが参加するそのオープニング曲でも話題を呼んでいる。その音楽を原作者がどうみたのかが、いま語られる。

CDでとりわけ気にしたいのは、エンディングの主題歌「花 -a last flower」である。強烈なアクセントとなって作品を確固たるものに昇華した。「惡の花譜」ではそのフルバージョンが聞ける。
押見さんもコメントで「花 -a last flower」について「『惡の華』を描くにあたって目指しているものとぴったり重なって、なのでこの曲をエンディングに、とお願いしました」と経緯を語る。また今回のフルバージョンについても「後半の、早鐘をつくような鼓動と、『否!』の叫びを是非聴いて欲しいと思います」と、聞きどころを薦めている。
「惡の花譜」の価格は1800円(税込)で、各曲のインストゥルメンタル版も収録されている。

「惡の花譜」全曲試聴コメント
/http://akunohana-anime.jp/20130626_2.html

■全曲試聴コメント
「花 -a last flower-/ ASA-CHANG&巡礼」
この曲には、沢山の絶望と諦めと否定と、その先の希望とが詰まっていると思います。
それは、僕が「惡の華」を描くにあたって目指しているものとぴったり重なって、なのでこの曲をエンディングに、とお願いしました。そして出来上がった、現在の新しい「花」は、より深い絶望をたたえていて、けれどもまたその分希望の色も濃くなって、かつ突き抜けてポップに響くのが素晴らしいと思いました。アニメのエンディングには入っていない後半の、早鐘をつくような鼓動と、「否!」の叫びを是非聴いて欲しいと思います。ここで歌われる「水」とは何なのか、それを求めて「惡の華」を描いています。

「惡の華-仲村佐和-/ 宇宙人【ゲストボーカル:後藤まりこ】」
曲の前半のイライラ感、後半の絶望感、とても端的に仲村を表していると思いました。後藤まりこさんの歌声は、決して自棄になったり壊れたりせず、まっすぐ前を向いて歌っている感じがして素晴らしいと思いました。「希望」を「すいこんでしまう」「果たされないから」という歌詞は、本当に漫画を読み込んでくださったのがわかって、感動しました。

「惡の華-春日高男- / 宇宙人【ゲストボーカル:の子】」
しのさきさんのイメージが「光GENJI感」だというのを伺って、ものすごく納得しました。最初聴いたときはびっくりしたんですが、聴けば聴くほどくせになる。気がつくと口ずさんでしまう曲です。の子さんは、すごくまっとうに、ほとんど演技をするように歌っていて、それにもびっくりしました。「ひとりにさせない」の呼応のさせかたもにくいです。

「惡の華-佐伯奈々子- / 宇宙人【ゲストボーカル:南波志帆】」
この、前半のいい意味で取ってつけたようなポップさが、佐伯をよく表していて素晴らしいです。南波志帆さんの歌声はすごく可愛くて、でもどこか怖くなるような透明さがあります。
間奏で一変する空気、そしてサビの静かな乱れ方はまさに佐伯だと思いました。「すこしとりみだしてしまいました」、この「もとに戻る感じ」こそ佐伯の肝だと思います。

「惡の華-群馬県桐生市- / 宇宙人」
前奏の、遊園地のような音を聴いたとき、ゾッとしました。というのも、昔桐生の町には、中心部の商店街の真ん中に遊園地があって、観覧車がそびえていたそうです。僕の両親が子供の頃のことだそうですが。静かに、淡々と、この町の絶望を綴るかのような歌詞が好きです。しのさきさんは、突き放すように遠くから歌ってるみたいで、冷たさと潔癖さがあります。そこが素晴らしいと思いました。
全曲通して、アレンジと間奏がかっこよくて。色々な記憶をぶち込んだようで、そこも、昔大いに栄えて、そのまま時を経て錆びついた桐生という町を象徴しているようだとも思います。

「光蘚 / Base Ball Bear」
9分もあるとは思えない、聴いているうちに、痛くも心地いい感傷にうっとりしてあっという間に聞き終えてしまいます。色々な記憶、無様だったり死にたくなったりした記憶が、意志とは関係なく呼び出されてきて戸惑いました。なんとなく、惡の華で言うと7巻以降の、高校生になった春日を重ねて聞きました。小出さんはずっと漫画も読んでくださっていて、うれしいです。



アニメ「惡の華」コンセプトE.P.「惡の花譜」
発売日: 2013年6月26日
価格: 1800円(税込)
《真狩祐志》
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