5月10日、社団法人日本漫画家協会は第42回日本漫画家協会賞の発表を行った。今回はコミック部門の大賞に新田たつおさんの『静かなるドン』が選ばれた。贈賞式は6月21日に帝国ホテルにて行われる。『静かなるドン』は、1988年に「週刊漫画サンデー」(実業之日本社)で連載を開始、サラリーマンと広域暴力団総長の二束わらじを履く近藤静也の人生を描く。2012年12月に、長年にわたる連載が完結、大団円を迎えた。2013年には最終巻108巻の発売も予定されている。連載中には、アニメ化や映画化、テレビドラマ化とたびたび映像となってきた。受賞にあたっては、長年の連載を讃えつつ「バカバカしさと面白さ!これぞ、マンガエンタテインメントと言える」と選考の理由が挙げている。節目の年となったこの機会にあらためてその業績を讃えたかたちだ。優秀賞は松田洋子さんの『ママゴト』(エンターブレイン)と岡野雄一さんの『ペコロスの母に会いに行く』(西日本新聞社)である。家族を描いた『ママゴト』は、今年発刊された第3巻で完結した。「今後の更なる飛躍を期待させる」としての受賞となった。一方、実写映画化が進行中でもある『ペコロスの母に会いに行く』は介護問題を取り扱っている。いずれも家族がテーマの作品に賞が与えられた。特別賞は山本おさむさんの『今日もいい天気』(双葉社)と鉄拳さんの『振り子』(小学館)となった。『今日もいい天気』は原発問題をテーマとした作品、『振り子』はミュージックビデオの反響から書籍化に至っていることもトピックとなっている。文部科学大臣賞は平田弘史さんの「全業績に対して」授与された。卓越した画力と表現力の世界的な評価、多くの漫画家に影響を与え続けていることが評価された。平田さんは貸本漫画や「ガロ」での連載など、初期から活躍すると同時に、『AKIRA』や『刀語』など他のマンガ作品の題字を手がけていることでも知られる。このほか映写機研究家としての一面を持つなど幅広い。また、カートゥーン部門については今回は「該当作品なし」となった。[真狩祐志]社団法人日本漫画家協会/http://www.nihonmangakakyokai.or.jp/
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