『キングゲイナー』10周年記念で富野総監督らがトークイベント「こんな作品になったのは**がいけなかった」 | アニメ!アニメ!

『キングゲイナー』10周年記念で富野総監督らがトークイベント「こんな作品になったのは**がいけなかった」

特集 東京国際アニメフェア

[野口智弘]

3月23日、東京国際アニメフェア2013にて「キングゲイナー10周年記念イベント 『キングゲイナー祭 エクソダス、するかい?』」が開催された。

『OVERMAN キングゲイナー』(以下『キングゲイナー』)は2002年からWOWOWで放映されたテレビアニメ。富野由悠季総監督によるロボットアニメではあるものの、戦争を描いた『機動戦士ガンダム』などとは異なり、ぬいぐるみのような巨大ロボットオーバーマンを駆る主人公ゲイナーたちの冒険活劇となっている。守られた環境からの脱出(エクソダス)がテーマとなっており「エクソダス、するかい?」というイベントのタイトルも、劇中のセリフにちなんでいる。
今回は最終回の放送日からちょうど10年目となる3月22日にBDメモリアルBOXが発売となったことを受け、メインスタッフが久々に集ってのトークとなった。

登壇者は総監督・原作を務めた富野由悠季氏、シリーズ構成を務めた大河内一楼氏、主役機のキングゲイナーなどのメカニカルデザインを行った安田朗氏、キャラクターデザイン(共同)・メカニカルデザイン(共同)・アニメーションディレクターとして参加した吉田健一氏。司会はオフィシャルブックも手がけたアニメ評論家の藤津亮太氏が行った。

以下、記事ではトークの内容をダイジェストにまとめてお送りする。

■ 参加当初のエピソード

大河内
「僕が入ったころにはすでに安田さんも吉田さんもいてイメージボードが大量にあったんですね。今回はシベリアの大地が舞台で『冷たいということは綺麗なんだ』と言われて、いままでに書いたこのことのない世界で面白そうだなと思いました。不思議なロボットだと聞いていたので不思議さを出したいと思って、オーバースキルをしれっと入れてみて、富野さんから『これはいいんじゃないの』と言ってもらえたのを覚えています」

安田
「僕は『ロボットのデザインをやってくれ』ということで最初の方に入りました。ゲーム会社に勤務していたころにロボットを描いたことはあったんですけど、アニメではやったことがなくて、富野アニメであれば歴史に残るだろうから、やらないという選択肢はなかったです。うまくいけば永野(護)さんのようになれるのではと思いました(笑)」

吉田
「僕は別作品をやっているころから、富野さんがつぎになにをやるのかをリサーチしていて、企画がまだ『ゲインゲイナー』と呼ばれていた時点から勝手にプロットを見てやる気になっていました。最初はシリアスな内容とうかがっていて、自分でもそのつもりでキャラクター設定を描いていたのですが、そのうちにああいう話になって(笑)。設定に描いた(シリアスな)絵はあまり使われずに、スタッフから表情が足りないと言われましたね」

富野
「作らされてしまったな、という感覚が自分のなかにすごくあります。どういう形でキングゲイナーを立ち上げたのかをどうしても思い出せないくらいに、彼らが全部現場を仕切ってくれたという印象が強い。この間っもオーバーマンのコンテストをやったときに、ファンの方がいろんなデザインを出されてて、こんな変なキャラクターを生み出せるシリーズの仕事を自分がやらされていたことに、ものすごくびっくりしたのが本当のところでした。こういうスタッフの色合いが正面に出る作品になってしまったので、富野作品ではないよね、という感じです。せっかくこんなキャラクターを作ったのに、アニメーションとして楽しい場面を作れなかったことで自分は老け込んだんだなという思いもあり、反省がこの2~3ヶ月続いてるんです。オーバーマンの動かし方も含めて、物語の展開ももっと広がるものにできたはずなのにできてなかったというのが悔しい。皆さん方が出してくれたいいところを活かし切れていなかったという反省がすごくあります」

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『オーバーマン キングゲイナー』
公式サイト / http://www.king-gainer.net

オーバーマン キングゲイナー BDメモリアルBOX
2013年3月22日発売
(※2014年3月31日までの期間限定生産商品)
発売・販売元:バンダイビジュアル



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