映画興行の回復を支えたのは、邦画である。年間興収1位となったのは『BRAVE HEARTS 海猿』(73.3億円)、2位『テルマエ・ロマエ』(59.8億円)、3位『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(59.7億円)と上位3作品を邦画の大ヒット作が独占した。 興収比率は邦画が65.7%、洋画が34.3%と邦画が全体の2/3と圧倒した。邦画の比率が60%台になったのは、興収で記録を取り出した2000年以降初めて、配収時代を含めても、1969年以来のこととなる。近年の映画興行の特長である邦高洋低の傾向がさらに強まっている。
興収10億円突破の邦画アニメは全部で10本となる。邦画上位10作品のうち5作品を占める。『ドラえもん』、『ポケットモンスター』、『劇場版 名探偵コナン』の定番作品がいずれも30億円を超えている。 これに加えて深夜アニメ発の『映画 けいおん!』(19億円)、フルCGアニメの大作『friends もののけ島のナキ』(14.9億円)、シリーズ最高となった『ROAD TO NINJA-NARUTO THE MOVIE-』(14.8億円)とサプライズなヒットが相次いだ。なお2012年暮れに公開され現在興収60億円台の大ヒットになっている『ONE PIECE FILM Z』は2013年の映画に区分されるためこの中に含まれない。