国際映画祭の華である、コンペティションも充実している。今年は世界各国から2110の応募があり、66作品が選ばれた。この中には、日本の6作品(合作含む)がある。『グレートラビット』(和田淳)、『灯花』(助川勇太)、『マイブリッジの糸』(山村浩二)、『rain town』(石田祐康)、『SPONCHOI Pispochoi』 (pecoraped)、『ヨナルレ Moment to Moment』(中田彩郁・サキタニユウキ)、『布団』(水尻自子)である。 これまで数多くの国際映画祭で受賞を重ねてきた山村浩二さん、近年、海外で注目を浴びる和田淳さん、若手の注目である石田祐康さんらと、日本のアニメーション作家の層の厚さを感じさせる。審査は23日から26日まで行われ、8月27日には受賞作品が発表される。日本勢の活躍も期待したい。
映画祭では、特集上映、企画上映も見どころになる。なかでも注目したいのが、今大会の国際名誉会長を務めるピーター・ロードさんにちなんだピーター・ロード特集だ。ロードさんは自身がアニメーション作家であると同時に、「ウォレスとグルミット」シリーズなどで知られる英国・アードマン・アニメーションズの共同オーナーとしても知られた存在だ。 今回は1992年の『ADAM』、1996年の『Wat's Pig』、そして5年の期間をかけて制作した最新作『The Pirates! Band of Misfits』を本のトークと共に紹介する。かなり貴重なイベントといえる。