「劇画漂流」「乙嫁語り」 仏・アングレーム国際フェスで受賞 | アニメ!アニメ!

「劇画漂流」「乙嫁語り」 仏・アングレーム国際フェスで受賞

アングレーム国際コミック(バンドデシネ)フェスティバル(Festival International de la Bande Dessinée)2012で、日本のマンガ2作品が受賞作品に選ばれた。

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 1月26日から29日までフランスで開催されていたアングレーム国際コミック(バンドデシネ)フェスティバル(Festival International de la Bande Dessinée)2012で、日本のマンガ2作品が受賞作品に選ばれた。アングレームはバンドデシネ、コミックス、マンガなどを一堂に集めた国際的なイベントで、この分野ではとりわけ注目が高い。なかでもフェスティバルに合わせて選ばれる公式セレクション、そして最終日にこの中から選ばれる各部門賞はメインイベントのひとつである。
 2012年は日本から5作品が公式セレクションに挙がっていた。森薫さんの『乙嫁語り』(現地出版社:Ki-oon)が世代間賞(Le Fauve Intergénérations)を、辰巳ヨシヒロさんの『劇画漂流』(Cornélius)が世界の視点賞(Le Fauve Regards sur le monde)を受賞した。2作品同時受賞で日本マンガの存在感を示した。

 『乙嫁語り』は英国を舞台にした『エマ』で高い評価を勝ち取った森薫さんが、2008年から連載をスタートした。19世紀の中央アジアを舞台にした意欲作である。先日は、全米図書館協会の若者向けサービス部門(YALSA)のグラフィックスノベル年間ベスト10に選ばれて話題を呼んだばかりだった。今回のアングレームの受賞で国際的な評価をさらに高めたかたちだ。
 世代間賞は、昨年、やはり日本マンガから浦沢直樹さんの『PLUTO』が選ばれている。世代を超えた作品として日本が注目されている。

 一方、辰巳ヨシヒロさんの『劇画漂流』はすでに各国で高い評価を勝ち取っており、受賞に違和感はない。2011年はシンガポールのエリック・クー監督により映画化され、カンヌ国際映画祭、東京国際映画祭で公式上映され話題も多かった。こうした活動も世界の視点賞の受賞につながったと言えるだろう。
 このほか日本からも候補が挙がっていた遺産賞セレクション、ユースセレクション、セレクション・ポーラからの受賞はなかった。

 また、アングレームのグランプリにあたる最優秀作品賞(Prix du meilleur album)は、ギィ・ドゥリールさんの『エルサレム時評』(Chroniques de Jérusalem, Delcourt)が選ばれた。
 シリーズ賞(Prix de la série)はガビュスさんとルティマンさんによる『都市14』(Cité 14)、新人賞(Le Fauve Révélation)はジル・ロシエさんの『オマエの母ちゃん売女』(TMLP–Ta mère la pute)だった。

アングレーム国際コミック(バンドデシネ)フェスティバル2012
(Festival International de la Bande Dessinée)2012

/ http://www.bdangouleme.com/
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