本作の原作となる『Dragon Age』シリーズは、2009年に発売開始、エレクトロニック・アーツが販売する。全世界で600万本以上を売り上げる大ヒット作である。今回は『Dragon Age:Origins』の世界観を映画化した。そのストーリーは『Dragon Age』シリーズの第2作として発売予定の『Doragon AgeⅡ』の前章となっている。本作は日本だけでなく、世界のファンを意識して制作されているが、どうやら日本先行公開となりそうだ。
米国の人気ゲームを日本のアニメスタジオが映画化、両国共同製作といった取り組みも注目され、国境を越えた制作体制も話題だ。脚本には原作ゲームのシナリオライターであるジェフリー・スコットさんが参加し、映画とゲームの世界観が融合した壮大な物語を作りあげる。
そして監督には『ピンポン』や『ベクシル 2077日本鎖国』、『あしたのジョー』などの曽利文彦監督を起用した。国内で早くからCGアニメーションの可能性を試みてきた監督である。制作はフルCGアニメーションの経験が豊富なOXYBOTである。
製作によれば、10分に1回描かれるハイスピード・バトル、ゲームをも凌駕するダーク・ファンタジーの衝撃が見どころだという。映画ファン、ゲームファン、SFファン、アニメファンなどには見逃せない作品だ。
フルCGの長編アニメーション映画は、現在で国内で大きなうねりを生み出しつつある。今年9月に『鉄拳 ブラッド・ベンジェンス』が全国公開され好評を博したばかり、12月17日には山崎貴監督の『フレンズ もののけ島のナキ』が公開される。さらに来年1月には『.hack』が公開、秋には先日発表されたばかりの『009 RE:CYBORG』と続く。
これに『ドラゴンエイジ -ブラッドメイジの聖戦-』も加わることで、様々タイプの国内フルCG作品が並ぶ。制作会社もデジタル・フロンティア、白組、サイバーコネクトツー、サンジゲン、そしてOXYBOTと全て異なる。フルCGアニメの変化をじっくり楽しめるこの一年となっている。
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(c)2011 Dragon Age Project. All rights reserved by FUNimation / T.O Entertainment
映画『ドラゴンエイジ -ブラッドメイジの聖戦-』
2012年2月11日丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国公開
/http://www.dragonagemovie.jp/
配給:TOブックス