アニメーションや映像も 第3回ゲームフロンティア in 福岡 | アニメ!アニメ!

アニメーションや映像も 第3回ゲームフロンティア in 福岡

3月6日、福岡市の天神イムズで「第3回ゲームフロンティア in 福岡」が開催された。「ゲームフロンティア in 福岡」はGFF、九州大学、福岡市の産・学・官によって組織された福岡ゲーム産業振興機構の主催により行われている。

イベント・レポート
注目記事
 3月6日、福岡市の天神イムズで「第3回ゲームフロンティア in 福岡」が開催された。「ゲームフロンティア in 福岡」はGFF、九州大学、福岡市の産・学・官によって組織された福岡ゲーム産業振興機構の主催により行われている。
 イベントそのものを盛り上げているGFFは、地元のゲーム会社であるレベルファイブ、サイバーコネクトツー、ガンバリオンが2003年に発起した業界団体である。そのGFFの加盟社も翌2004年に計8社となって以降も、順調に増えている。

 まず「未来の福岡ゲーム産業プレゼンテーション」としてGFF、九州大学、福岡市のほかに提携している韓国やオランダからの来賓による代表挨拶、そして「第3回福岡ゲームコンテスト表彰式」が行われた。
 コンテストの各部門のうちゲームソフト部門で受賞した作品には、賞金以外にGFF加盟社からのデバッグレポートというユニークな副賞が与えられる。大賞には福嶋祐紀氏の『cloudphobia』が選ばれた。『cloudphobia』は7年かけて全て1人で開発してきたものだけあって、デバッグ箇所が殆どなかったそうだ。

        gff101.jpg

 その後のゲームクリエイターズ・セミナーでは、第1部でカプコンの稲船敬二氏が基調講演「ゲーム産業の未来像」を行い、第2部では第1部を踏まえつつフォーラム「クリエイターへの道、そして10年後の姿」を行った。フォーラムは「『ゲーム業界腐ってる!』と恐らく言うだろうなと思ってました」と、司会を務めた日野氏による稲船氏の講演内容に関する感想から始まった。
 各氏の近況で、映像にまつわるものもいくつか聞かれた。稲船氏は、自身が手がけた同社のゲームを原作とした実写映画『屍病汚染 DEAD RISING』について軽く述べた。映画は今年公開予定で、既に編集が終わっている。「とっても面白かったんで、第2弾もやりたいと思ってます。すっごいチープなホラー映画。B級どころかD級。お金が使えなかったというのもあるんですけど、お金が使えないことを言い訳にしてはいけない。誰かのせいにしてはいけない。使えなきゃ使えない映画を作ればいい」と、ここでも基調講演の内容を踏まえた。

 「ウチはCGですけどやらせて頂いてます。第2弾の映像作ってて。うまくいけば夏前に発表は出来る」と松山氏も応じた。サイバーコネクトツーは、18日にニンテンドーDS用のゲーム『Solarobo ソラロボ(仮)』の発表も行った。
 「本業は我々ゲーム屋じゃないですか。本業って言い方もおかしいと思いますけど、ゲームだけが好きなんじゃない、エンターテインメントが好きなんだということはよくおっしゃられてる」との意見に対し、稲船氏は「僕はゲームは手段ですね。クリエイティブをやりたいんで。ゲームというアウトプットを使うことが多いだけであって、クリエイティブを作りたいというのが基本ですね」。
 ガンバリオンの山倉千賀子氏は『ワンピース』シリーズのほかに、発表がこれからになる「今までガンバリオンで作ったことがないような」目下開発中のタイトルがあるという。「ゲームでまだまだやり残してることが沢山あって、もっとゲームのプロというか職人のような域に達したいなと」。
 日野氏は自身について「シナリオライター的な動きが凄く多いですね。締切にいつも追われていて、本読み締切本読み締切って。自分で書いたりしてるんですよ。アニメの脚本を」と、同社のゲームが原作で現在放送中の『イナズマイレブン』などの話に触れた。

        gff103.jpg

 このほか「福岡に来るとここのお3方は元気に仕事されてますけど、本当に東京に行くとですね、あそこが潰れたとかここが潰れたとか、リストラが始まったとか、凄く多い」、「技術がなくなってきてる日本と、技術ばかり追い求めてる海外と、ちょっとバランスが崩れて来てるのは確か」(以上稲船氏)、「会社がどうこうというよりは、クリエイター個人がどうかということに集約されると思うんですよ。よくこうだから出来ませんとか、出来ない理由はいいから、出来る方法を述べよう」、「他の人が出来ないって言ってるなかでこうすれば出来ます!って言えればその人は特別になれる」(以上松山氏)、「長期でも技術的なことを考えていかなければならないんですけども、今の状況がこうだからと簡単に諦めてしまわずにコツコツとしっかり信頼を得られるソフトを作る」(以上山倉氏)など、熱い意見が様々に飛び出して会場を包み込んでいた。
【真狩祐志】

福岡ゲーム産業振興機構 /http://www.fukuoka-game.com/
《animeanime》
【注目の記事】[PR]

特集