旧ゴンゾデジタル部門グラフィニカ ホームページ開設 | アニメ!アニメ!

旧ゴンゾデジタル部門グラフィニカ ホームページ開設

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 アニメ製作会社GONZOのデジタル映像事業を、キュー・テックが引き継ぐことで設立した新会社グラフィニカが8月7日に公式サイトをオープンした。サイトの会社紹介では自社をCG・VFXスタジオとしており、アニメーションだけでない幅広い映像制作を手がける方向性が見られる。
 実際に事業内容では「アニメーションを中心に、実写のCG・VFX、ミュージッククリップやCM、Web、イベント映像等、ジャンルを問わず様々な映像制作を請け負っております」としており、アニメ制作というよりもCGを中心に撮影・制作からポストプロダクションまでを手掛ける総合企業といった趣だ。

 ホームページに掲載されているグラフィニカの2009年の仕事の一覧には、アニメ作品と並び『ゼロの焦点』や『二十世紀少年』といった実写大作映画や実写テレビドラマ『華麗なるスパイ』のVFXが含まれている。既に実写映画で実績を残し始めているようだ。
 それでもアニメはやはり多く、『デュエルマスターズ 劇場版』や『咲-saki-』、『サマー・ウォーズ』、『リストランテ・パラディーゾ』と人気作品、話題作が並ぶ。また、作品のジャンルに加えて、関連業務も多岐にわたっているのが特長だ。

 また、こうした3DCGやVFX、編集、制作、色彩設計といった多くの業務に加えて、3D立体映像の事業に積極的に取り組むとしている。キュー・テックの3D編集スタジオと連携し、アニメーションや実写の立体映像化のトータルコーディネーション提案が可能とする。
 海外だけでなく、国内でも急激に関心を集める3D立体映像だが、国内ではその技術はまだまだ確立していない。グラフィニカはキュー・テックの技術と連携することで、この新分野に参入する構えだ。

 この4月にGONZOのデジタル映像事業を、ポストプロダクションの大手であるキュー・テックが買収したことは多くの人に驚きを与えた。しかし、今回の会社の事業内容をみると、キュー・テックは同社の得意とする技術周りから制作の一部に進出するといった流れが見える。
 ポストプロダクションは安定した事業だが、今後の成長は限られている。キュー・テックがCG分野を基盤に、制作を含めたよりトータルな映像事業への進出を目指すのは分かりやすい。

 一方で、業界にはポストプロダクション事業から、映像制作、企画・製作にまで進出するようになったイマジカ・ロボットグループもある。キュー・テックが、現在そうしたものを目指しているとは考えられないが、それでも今後のアニメ制作を考えると興味深い動きだ。
 近年、アニメーションのCG化と実写映画のVFX化の進展で、アニメーションと実写はますます接近するとされる。技術的な接近は、やがて両者の区別をつかなくさせるという。しかし、実際にはアニメスタジオと実写制作の現場はまだまだ分断したままだ。
 実は、ポストプロダクショの立場から両者を同等に扱ってきたポストプロダクション企業は、それをつなぐ鍵なのかもしれない。ポストプロダクション会社の制作進出は、アニメと実写の融合にとって今後も見逃せない。

グラフィニカ /http://www.graphinica.com/

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