『よなよなペンギン』は、日本を代表するアニメスタジオであるマッドハウスが、フランスのデニス・フリードマン、さらにタイのアニメーションスタジオとも共同で制作を行う。さらに配給や製作には香港の企業も加わり、非常にグローバルな枠組みの作品となっている。その製作費は15億円にも及ぶ。これはこれまでマッドハウスが製作した作品では過去最高である。
挨拶に立ったマッドハウスの丸田順悟社長によれば、資金調達の段階からの共同で行うのは初めてのケースだという。ロサンゼルスと北京に現地法人を持ち、国際的な取り組みに積極的なことで知られるマッドハウスにとっても、今回はいままでにない野心的な取り組みである。
作品は先のベルリン国際映画祭のフィルムマートでも注目を集め、多数の引き合いがあったという。公開1年前にもかかわらず、すでに10カ国のライセンス販売が行われている。丸田社長は、今後も世界マーケットを目指すと強い意欲を見せた。
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そうした中で企画から6年、米国のピクサーとは違う、日本人テイストの3DCGに強い意欲を見せる。物語は、夜中にペンギンの格好でうろうろする少女が主人公というなんとも不思議なファンタジーである。
27日には、昨日完成したばかりという映像も公開された。色鮮やかで暖かな雰囲気は、これまでにないタイプのアニメを感じさせる。
また、りんたろう監督がこの人以外にキャラクターデザイナーは思い浮かばなかったという寺田克也氏も登壇した。
監督から「かわいいけれど「ブス」な6歳の女の子」という不思議な注文を見事にこなしている。このキャラクターは、今回の東京国際アニメフェア展示場マッドハウスブースでも紹介されている。
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子供向けのキャラクター、ファンタジー、初めてのジャンルと寺田氏は語るが、大型作品に相応しい優れたデザインであることが確認出来る。
『よなよなペンギン』は、今後は、製作の進行に合わせて正式な製作記者会見なども行うという。今回は、一足早い作品のお披露目となったが、今後ますます期待が高まる。
マッドハウス /http://www.madhouse.co.jp/
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