SFアニメはテレビアニメ誕生の『鉄腕アトム』の時代から、日本アニメ最大のテーマである。そして『アトム』や『宇宙戦艦ヤマト』、『機動戦士ガンダム』、『攻殻機動隊』といった作品は、実際のテクノロジー開発に関わる人々のクリエテイィブを刺激してきた。 こうしたアニメ等のエンタテイメントコンテンツと科学技術のつながりを、「未来」という切り口で取り上げるシンポジウムが3月8日(土)に、東京大学・本郷キャンパスで開催される。 シンポジウムは「アニメがみる世界~コンテンツが切り拓く将来」と題して、記念講演「インフラフリーが拓く未来の社会と技術」、ワークショップ成果報告「未来技術とアニメーション」、パネルディスカッション「アニメと科学技術が交錯する未来」の3つパートからなる。 講演をトルコ人初の宇宙飛行士候補であるアニリール・セルカン東京大学大学院工学系研究科建築学専攻助教が行うほか、ワークショップの成果報告では、東京大学が行っている技術とアニメの連携に関する研究と教育の取り組みが紹介される。 アニメファンにとって注目を浴びそうなのは、パネルディスカッションである。パネリストには、先のアニリール・セガン氏のほかに科学技術振興機構さきがけで人間の知覚のメカニズムの研究をする渡邊淳司氏、哲学者でサブカルチャー領域の評論でも知られる東浩紀氏が登場する。 さらにこの春からテレビ放映が開始されるSFアニメ『RD 潜脳調査室』の古橋一浩監督とシリーズ構成の藤咲淳一氏、ウィルコム執行役員副社長近義起氏が加わる。 思想から科学、産業応用、そしてアニメのクリエイティブの現場と異なる領域から、アニメの想像力が持つ未来への可能性が論じられることになる。アニメとテクノロジーの関係はしばしば指摘されることが多いが、それぞれの領域の専門家が実際討論をする機会はあまりないだろう。 シンポジウムの主催はコンテンツ分野の人材育成を進める文部科学省科学技術振興調整費コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム、実際にコンテンツ関連プロデューサーの育成を行う東京大学大学院情報学環が共催する。 また、パネルディスカッションのモデレーターを東京大学大学院情報学環七丈直弘准教授が務めるほか、全体コーディネートをプロダクション I.Gの石川光久社長が行う。 今回は東京大学創立130周年記念事業公開シンポジウムとなっており、一般にも公開されている。参加には東京大学大学院情報学環のホームページから事前申し込みが必要で、応募多数の場合は抽選となる。東京大学創立130周年記念事業公開シンポジウム「アニメがみる世界~コンテンツが切り拓く将来」/http://content.iii.u-tokyo.ac.jp/future/symposium01.html主催: 文部科学省科学技術振興調整費 コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム共催: 東京大学大学院情報学環 /http://content.iii.u-tokyo.ac.jp/協力: 株式会社プロダクション・アイジー、株式会社ウィルコム問い合わせ先/東京大学大学院情報学環コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム【プログラム】13:15~ 記念講演「インフラフリーが拓く未来の社会と技術」 アニリール・セルカン 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻助教、宇宙飛行士候補13:45~ ワークショップ成果紹介「未来技術とアニメーション」14:00~ パネルディスカッション「アニメと科学技術が交錯する未来」 [パネルディスカッション・モデレーター ] 七丈 直弘 (東京大学大学院情報学環准教授) [パネリスト] アニリール・セルカン 渡邊 淳司 (科学技術振興機構さきがけ研究員、NTT CS研) 東浩紀 (東京工業大学世界文明センター特任教授) 古橋 一浩 (アニメ演出家・監督、『RD 潜脳調査室』監督) 藤咲淳一 (アニメ脚本家・監督、『RD 潜脳調査室』シリーズ構成) 近義起 (ウィルコム執行役員副社長) [全体コーディネーター] 石川光久 (東京大学大学院情報学環特任教授、 プロダクション・アイジー代表取締役社長)
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