アニメエキスポ(AX)」2007の展示場の新たなトレンドとして目を惹いたのは、コンピューターゲーム会社の出展である。 数は多くなかったがこれまで全く見かけなかった業種だけに、今後もトレンドになるかが注目される。 日系企業では米国法人の現地化が進むD3パブリッシャー・オブ・アメリカ、FFで人気を呼ぶスクウェア・エニックス、アトラスUSAの3社が、今年から新たに参加している。 アトラスは昨年インデックスHDの子会社となったばかりである。同じインデックスHDの子会社であるマッドハウスも長年AX参加を代表する企業として活躍している。マッドハウスは2005年にアメリカ子会社MADHOUSE ANIME INCを設立しているだけに、同グループの米国戦略が活発化していることもわかる。 スクウェア・エニックスは2ブースのみの参加ではあったが、大きな注目を浴びていた。ブースで宣伝されていたのは、オンラインゲーム版の『ファイナルファンタジー』である。 日本以上にアニメとゲームのファン層の重なりが大きいとされる北米市場なので、ブースは終日混雑していた。その存在感の大きさを感じさせた。 FFの人気の高さは昨年発売された3DCGアニメ『FFⅦ アドベントチルドレン』のDVDが英語版だけで100万枚以上を売ったという破格の実績にも表れている。 また、会場でのFF系のコスプレの数の多さが、AX2007の来場者のなかにおける人気の高さを示している。会場でのコスプレは、FF以外にもゲーム系のコスプレイヤーは多数みることが出来た。ゲームファンとアニメファンの連動を考えるうえで見逃せない傾向である。スクウェア・エニックス /http://www.square-enix.com/jp/index_f2.html 北米でゲームを開発、北米市場でゲームを展開という現地化を急速に進めるD3パブリッシャー・オブ・アメリカ。ブースで大きく紹介されたのは、北米での同社の大ヒットタイトル『NARUTO』シリーズである。 『NARUTO』の高い人気に支えられて、同社のブースも終日多数のファンで賑わっていた。今後もさらに現地化を進めるとみられるD3のビジネスが、大きな成功を収めていることを感じさせる。D3パブリッシャー・オブ・アメリカ /http://www.d3publisher.us/ こちらはコンピューターゲームでなく、トレーディングカード(TCG)の大手企業スコア・エンタテインメントである。TCGの市場は米国では非常に巨大で、アニメDVDやマンガに匹敵する規模となっている。しかも、人気上位ゲームの多くが日本のアニメコンテンツ発なので無視できない。 スコアの主要作品はまず『犬夜叉』。日本ではテレビ放映が終了してだいぶ経つが、米国での人気も根強い。 そして、売り出し中は『Bleach』である。『NARUTO』に続いて人気に火がついた大型タイトルだけに、同社の期待も大きいだろう。スコア・エンタテインメント /http://www.scoreent.com/マッドハウス /http://www.madhouse.co.jp/ir/company.htmlアトラスUSA /http://www.atlus.com/
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