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舞台挨拶では今監督は『パプリカ』を映画化したきっかけが、原作者の筒井さんとの対談であったというエピソードを紹介した。筒井康隆さんは『千年女優』が出来るなら『パプリカ』も是非とお願いしたのだという。
今回ふたつ異なった役を演じた林原さんは、「10年前に感情を知らない少女を演じ、その際に深層心理に触れてきました。今回は、夢で実際見たようなシーンがあったりしてセリフも言うというより、シナリオに書かれているこの活字を肉声にした。」とアフレコの様子を語った。
また古谷徹さんは、「パプリカに抱きしめられるシーン。ラブシーンのつもりでやりました。」と述べたうえで、この作品が自分の代表作になるだろとした。
この後『パプリカ』は順次全国ロードショーを行う予定である。11月16日現在、『パプリカ』の公式サイトでは、11月25日に公開されたテアトル新宿、池袋テアトルダイヤ、川崎チネチッタを含む37の劇場がリストアップされている。
作品はヴェネチア国際映画祭や東京国際映画祭の今監督特集など、この秋に話題になることが多かった。それもあってか、これまでの監督の作品に較べて比較的規模の大きなロードショーとなっている。
映画を観る機会が広がったことは、今監督への注目が以前より高くなっていることも示しているだろう。
また、12月3日のテアトル梅田(大阪)の初回上映時には、『パプリカ』を探せ!イメージガールコンテストも行われる。さらに東京・六本木ヒルズでは、映画『パプリカ』をテーマにした現代美術展『パプリカ【夢の女】展』も開催されている。
映画の物語と同様、現実の世界でも多層的な『パプリカ』のプロモーションが続きそうだ。
/パプリカ公式サイト