朝日新聞社が主催し、その年の最も優れたマンガ作品を選ぶ第10回手塚治虫文化賞のマンガ大賞に吾妻ひでお氏の『失踪日記』が選ばれた。表現方法の斬新さに注目する新生賞にはひぐちアサ氏『おおきく振りかぶって』、短編賞には『女いっぴき猫ふたり』や『おいピータン!!』、『おんなの窓』などの一連の作品の成果に対して伊藤理佐氏が選ばれた。 また、作品ではなくマンガ文化に対する貢献の特別賞は、長年に亘る海外コミックの紹介と評論活動を評価して、映画評論家・漫画研究家の小野耕世氏に決まった。 手塚治虫文化賞は手塚治虫の業績を記念し、1997年にマンガ文化の発展と目指して設立された。今年で10回目を迎えるが、選考委員によるポイント投票が特徴的である。これまでの大賞授賞者には藤子・F・不二雄氏、浦沢直樹氏、諸星大二氏、井上雄彦氏など、様々な領域のマンガが選ばれている。 今回のノミネート候補作品にも、昨年大ヒットした『NANA』や『のだめカンタビーレ』、『リアル』など人気も実力も高いマンガ家の11作品が並んでいた。そのなかで最も既存のマンガコミニティから離れた雰囲気を持った『失踪日記』が大賞を受賞したことは、こうした手塚治虫文化賞の幅の広さの拡大に貢献するであろう。 『失踪日記』は昨年大ベストセラーになっただけでなく、17年の文化庁メディア芸術祭のマンガ部門大賞と第34回日本漫画協会賞大賞にも選ばれている。昨年から今年にかけて漫画関係の有力な賞を総なめにしている。数多い吾妻ひでお氏の作品の一番の代表作品と言っても差支えないだろう。/手塚治虫文化賞公式サイト
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