SF大会の参加者のファン投票により昨年発表された作品の中から特に優れたSF作品に与えられる第36回星雲賞が、第44回SF大会HAMACON2で発表された。星雲賞は9部門から成り立つが、アニメを含む映像作品に与えられるメディア部門賞には、谷口悟朗監督のSFアニメ『プラネテス』が選ばれた。 『プラネテス』は、近未来宇宙空間に漂うごみ(デブリ)を回収するデブリ屋の日常と遭遇する事件を描いた作品である。ロボットや異星人が出てくる訳でもない地味な内容ではあるが、原作の持ち味を十分生かした丁寧な作りで業界関係者やマニアの間の作品評価はこれまでも高かった。 今回のメディア部門の予備選考ともいえる参考作品の中には『イノセンス』や『鋼の錬金術師』、『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』といった話題作が目白押しであった。しかし、地味ながらも最もSFらしいともいえる『プラネテス』がメディア部門の星雲賞を制した。 幸村誠氏の原作コミック『プラネテス』も2002年に既に第33回星雲賞をコミック部門で受賞しており、今回のメディア部門と合せてダブル受賞となる。これまでメディア部門とコミック部門の両方を受賞した作品は、宮崎駿氏の『風の谷のナウシカ』のみである。 また、コミック部門は、川原泉氏の『ブレーメンⅡ』が、アート部門は一人だけで制作したCGアニメ作品『ほしののこえ』で名前を成した新海誠氏が受賞した。新海氏は、最近では『雲のむこう、約束の場所』の監督としても知られているそれ以外の部門の受賞作品は下記の通りである。 日本長編部門: 「ARIEL」 笹本祐一 日本短編部門: 「象られた力 」飛浩隆 海外長編部門: 「万物理論」 グレッグ・イーガン 海外短編部門: 「ニュースの時間です」 シオドア・スタージョン ノンフィクション部門: 「前田建設ファンタジー営業部」 前田建設工業株式会社 自由部門: ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展 特別賞: 矢野徹/第44回日本SF大会HAMACON2 /日本SFファングループ連合会議 /プラネテス公式サイト
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