ライセンシング アジア2004:レポート | アニメ!アニメ!

ライセンシング アジア2004:レポート

『日本製プロパティーの北米市場進出』セミナー  
 セミナーは、JETROの市場開拓部輸出促進課木村誠課長、Womax Media L.L.C代表海部正樹氏とパートナーの今泉公宏氏の3方の講演で構成されていた。最初に、木村氏より来年6月に米国ニューヨークで開催されるLICENCING

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『日本製プロパティーの北米市場進出』セミナー 
 セミナーは、JETROの市場開拓部輸出促進課木村誠課長、Womax Media L.L.C代表海部正樹氏とパートナーの今泉公宏氏の3方の講演で構成されていた。最初に、木村氏より来年6月に米国ニューヨークで開催されるLICENCING INTERNATIONAL 2005と展示場内にJETROが設けるジャパン・パビリオンの説明及び参加企業の呼びかけがあった。この中で、木村氏はJETROの企業に対する支援が単に展示会のスペース提供だけでなく、情報の提供、交渉のアドバイス、アポイントの取りの支援にも及ぶ総合的なサポートであることを強調した。

 続いて海部氏が日本製プロパティーの北米市場進出と表題の講演を行った。内容は、アニメとキャラクターを中心に、現在北米市場で受けいれられているキャラクターは何か、またこれから流行る半歩先のコンテンツは何かである。海部氏は、現在、日本キャラクターで最も受け入れられているのは、Yu-Gi-Oh(遊戯王)であり、これは伝統的なマーケットBoy’s Actionのカテゴリーに属していること指摘した。そのうえで、これからは、北米メディアが注目している未就学児童マーケットと従来、TVアニメを観ないとされて来た女子児童マーケット(Girl’s Friendly)の市場に大きな可能性があるのではないかと述べた。特に、2006年前後に予定されている全米地上波TVのデジタル化に伴い米国メディアの構造が大きく変化する可能性が高くこれ合わせて新たに市場に参入するチャンスがあるとのことだった。

 その後、北米ライセンシング市場の事情という内容で今泉氏が引き継いだ。今泉氏は具体的にどのようなキャラクターが現地で受けいれられているのか実例を挙げながらの説明をした。北米で受け入れられるキャラクターの特徴は存在感があり、個々のキャラクターの個性を重視していることが重要である、そして、日本のキャラクターは個性が薄い傾向にあると解説した。そして、ターゲットにする年齢層は14歳から15歳ぐらいまでの学童以下のマーケットあること、売り込みの際には、日本での販売実績が既にあるもので、国籍を感じさせないものということであった。
 さらに、TV放映などのメディアのバックアップも不可欠であると述べた。メディアのバックアップがない商品はウォルマートやターゲットといった流通、小売が扱わないためである。

 木村氏の講演も含めて3氏で1時間という限られた時間ではあったが、情報量の多いレベルの高いセミナーであった。もし、可能であれば1時間半あるいは2時間ぐらいのほうがより充実した内容になったかもしれない。

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