アニメ『メダリスト』のイベント「アニメ『メダリスト』スペシャルエキシビション2026」が、2026年8月30日に東京のベルサール高田馬場にて開催された。会場には結束いのり役の春瀬なつみ、明浦路司役の大塚剛央、狼嵜光役の市ノ瀬加那、八木夕凪役の阿部菜摘子、鴗鳥慎一郎役の坂泰斗、高峰瞳役の加藤英美里が登壇。昼夜の二部制で実施された公演より、この記事では終盤に劇場版『メダリスト』に関する新情報やティザービジュアルが初公開された昼公演の模様を届ける。

開演前の場内アナウンスは、いのり、司、瞳のルクス東山トリオが担当した。3人らしく息の合った元気なかけ合いで、イベント中の諸注意を客席の『メダリスト』ファンたちに伝えていった。「3分、わずか180秒。その間に自分たちが積み上げてきたすべてを出し切る。それがフィギュアスケートの世界」といういのりのモノローグと共に、オープニング映像がスタートする。
アニメ第2期オープニングの群舞シーンに続いて、イベントタイトルが大きく映された後は、演じるキャラクターの描き下ろしイベントビジュアルや名場面と共に出演者が紹介された。そして、ステージに登壇したキャスト6人が順番に挨拶し、オープニングが終了した。
ここからの司会は、大塚と加藤の「ルクス東山先生コンビ」が担当する。最初のコーナー「輝け!メダリスト大賞」は、キャスト陣やスタッフ、さらに「スペシャルな方々」が、アニメ第2期の中で特に輝いていたと思うシーンをセレクトするものだ。選ばれたシーンは、みんなで映像を観ていくと共に、一部のシーンはステージ上で生アフレコも行われる。
昼の部と夜の部で異なる賞が発表されると説明された後、最初に発表されたのは「春瀬なつみ賞」だ。第16話「女王のジャンプ」で、「いのりの演技直前、緊張するいのりに司先生がかけてくれた言葉を受けて、覚悟を決めて『まかせて』と返すシーン」を春瀬と大塚が演じました。誰もが納得の名シーンの生アフレコに、大きな拍手が響く。
春瀬は、司がいのりに語りかけた「みんなが努力の末に手に入れようとする金メダルは、人の上に立つ勇気がなければ、手に入らないもの」という言葉は、「劇場版で描かれる全日本ノービスへ戦いに行くにあたってのお守りのような言葉」だと語る。「その言葉を軸に、いのりちゃんと一緒に生きていこう」と思ったことから、このシーンを選んだそうだ。
続いて発表されたのは「加藤英美里賞」だ。第20話「氷の湖」でのハーネス練習中、いのりをかばった司が激しく転倒し、瞳も慌てて駆け寄るシーンを春瀬、大塚、加藤が生アフレコした。
加藤は、華やかでポジティブな面だけでなく、緊張感の伝わるシーンも描かれていることは『メダリスト』の魅力だと説明する。この場面をきっかけに、いのりと司の間に少しすれ違いが起きてしまうという展開に加え、春瀬と大塚の熱演もあって観ていて胸が苦しくなり、強く印象に残ったと振り返った。春瀬は、このエピソードのアフレコ時に加藤が「小学生の時に目の前でこうやって人が怪我したら、ものすごくトラウマになるよね」と話してくれたことに強く共感し、そのことも意識しながら演じたという。
昼の部、3つ目の賞は「鈴木明子賞」だ。アニメでスケートの振付とモーションキャプチャーに参加したプロスケーターが選んだのは、第15話「私のカード」より穴熊咲希奈、牛川四葉、庭取さな、離洲くるみの4人が滑走するシーンだった。「一人一人のスケーターが先生と積み上げてきた1秒にかけてきた思いが伝わるシーンだからです」との選出理由も紹介された。作中では画面が4分割され、4人同時に滑っているが、実際には一人一人の曲もあり、キャラクターの個性に合わせた振付にもこだわったそうだ。
続いて「スタッフ部門 みんなが主役賞」に選ばれたのは、第17話「下剋上」のシーンだった。ノービス中部ブロック大会の試合後、全日本ノービスへに向けての思いを語る夕凪と慎一郎の師弟ペアを阿部と坂が生アフレコで演じた。大塚が読み上げた選出理由は、「光を追いかける夕凪。そしてそんな夕凪を追いかける四葉と、改めて、選手1人1人のスケート人生が描かれているシーンだったから」というもの。
坂は「誰か一人だけが主役なのではなく、みんなが主役。でも全員が勝てるわけではない」という競技の厳しさや、それを支えるコーチの気持ちがすごく伝わってくるとコメントする。阿部は、夕凪が光を追いかけていた時、後ろで自分を見ていた選手もいたと気づくシーンだったと振り返り、自分も大好きな場面をファンの前で演じられた喜びを語った。
昼の部のキャスト陣による賞では最後の賞となる「市ノ瀬加那賞」には、第22話「開幕」で光が夜鷹のスケートを食い入るように見ていた場面が選ばれた。一人で生アフレコを披露した市ノ瀬は、このシーンで光の「底知れない怖さの片鱗」が見えたと話す。
夜鷹から与えられたもの以外も自分のものにしたいという姿勢に、目指しているものの高さが現れており、スケートへの「情熱」というよりも「執着」に近いものや、光の凄さと頭の良さを感じたそうだ。
そして、大塚の「この方にも選んでいただきました」という紹介の後、VTRでプロフィギュアスケーターの坂本花織も登場した。オリンピックでメダルを獲得し、今年5月に現役を引退したレジェンドスケーターのサプライズ登場に会場も湧く。「坂本花織賞」に選ばれたのは、第21話「熱血」で「トリプルルッツを着氷するか、4回転に挑戦するかをいのりが選択するシーン」だ。
『メダリスト』のファンで、VTRにもいのりをイメージした前髪で登場した坂本選手は、「スランプに立ち向かうか、新たな4回転に挑戦するかというところで、いのりちゃんが選んだ選択が本当に輝かしい功績を生むきっかけになったシーン」と選考理由を語った。
そして最後には、原作者のつるまいかだが選んだ「つるまいかだ賞」も発表された。選ばれたのは同じく第21話の「熱血」から、4回転を跳びたいと願ういのりに、司がかつての自分を重ねて声をかけるシーンだった。つるまいかだからのメッセージは加藤が代読する。
「ENGIさんが作る、漫画とは違う新しい臨場感のある構図と、3Dをもとにつくられたリアルなアニメーション。春瀬さんと大塚さんの演技が、林ゆうきさんの力強い音楽にくるまれて。そして、シリーズ構成の花田さんが入れてくださった回想シーンにより、漫画表現を完全に超越した1話になったと思いました。改めてアニメ化した喜びをかみしめたシーンでした」と、アニメーションとスタッフ、キャストを大絶賛する内容だった。


2つ目のコーナーでは、つるまいかだが原案と完全監修を担当したオリジナルストーリーの生朗読がおくられた。ステージ上に6本のマイクスタンドが用意され、キャスト陣がその前に並ぶと、スペシャルエキシビションイベントにちなんだ物語を披露した。
朗読を終えたキャスト陣は、アニメ本編とは少し違ったキャラクターの新たな一面も演じられたことを楽しんだ様子をうかがわせる。声を合わせて同じセリフを言う場面もあった春瀬と市ノ瀬は嬉しそうに笑い合っていた。
大塚が「鴗鳥慎一郎先生も相変わらずというか……」と話を振ると、坂は「本当に明浦路先生には感謝しかありません」とお決まりのセリフで返し、共演者と会場を沸かせる。阿部は、夕凪が8歳の時に慎一郎のショーを見たという新情報が判明したことを喜んでいた。また加藤が「夕凪と慎一郎の『やんちゃな演技』って何だろう(笑)」と話すと、これに他のキャスト陣も同意する。「実際に見てみたい」「いつか映像化して欲しい」と盛り上がった。
昼の部の後半には、ゲームコーナーが設けられた。最初は「さすらいのハーネス師」魚淵翔にちなんだ「一本釣りクエスチョン」だ。ステージ上には、ゴムプールでできた釣り堀が登場する。中にいる魚の形をした板には、裏面にさまざまな質問が書かれており、順番に釣りに挑戦し釣り上げた人がその魚に書かれた質問に答えていく。
「今日出演のキャストの中では『自分が金メダルだ!』と思うことは?」「フィギュアスケートのコーチになるとしたら、教えてみたい選手は、誰?」「『メダリスト』の登場キャラで妹にしたいのは誰?」など、様々な質問を出演者たちが吊り上げ回答した。
「今、努力して習得したい特技は?」という質問に「トランポリンで宙返りをしたい」と答えたのは春瀬だ。フィギュアスケート選手のように氷の上で回転するのは難しいため、バネの力で回ってみたいそうだ。大塚への質問は「ご自身が演じた以外のキャラで現時点での推しキャラ」というもの。大塚は、悩んだ末に鹿本すずと答えた。スケートに対するモチベーションがほかの選手とは少し違いながらも、選手としてのプライドや熱量もしっかり持っているギャップが魅力だと話す。
加藤が釣ったのは、「ジャンプが上手い選手とステップが上手い選手、なりたいのはどっち?」という質問だ。加藤はジャンプを選択し、回転している最中にスケーターにはどんな景色が見えているのか知りたいと即決回答する。春瀬が、トランポリンで体験しその感想を加藤に伝えると約束していた。
続くゲーム「きちんと構成できるかな?」は、フィギュアスケートではプログラムの構成が重要であることにちなんだものだ。答えがひらがなや数字で6文字になる小学生レベルの問題に対し、6人がそれぞれ一文字ずつ担当する。相談せずに正しい答えを完成させなければならず、第2問の算数の問題では出演者全員が大混乱に陥った。5問中、正解は2問だけという結果になった。
会場の観客も参加する「ご褒美ボイス争奪○×クイズ」では、作品や出演キャストにまつわる○×問題に、会場の観客全員が参加した。正解した人だけが残っていく形式で、最後まで勝ち残った参加者には大塚が司の声でその人の名前を入れた特別な「ご褒美ボイス」を披露するという、『メダリスト』や大塚のファンには堪らない豪華な企画だ。
TVアニメ本編の細かな描写を問う問題から、出演者のプライベートを問う細かすぎる難問まで出題された。優勝者に対して大塚は、「〇〇さん、優勝おめでとう! 喜びのGOE+5でお祝いだ!」という司らしい言葉で祝福した。


そして、会場とオンラインで販売されているイベントグッズの紹介後、今後の『メダリスト』に関する情報が続々と発表された。TVアニメ第1期・第2期の再放送の決定と、特報として劇場版『メダリスト』の最新映像が上映される。公開日が2027年2月19日であることも明らかになった。さらに演技直前、力強く前を見つめながらグータッチするいのりと司が描かれたティザービジュアルもお披露目された。
アフレコもすでに終了しており、特報映像に使われているのも本編用の音声とのことだ。春瀬は「全身全霊を込めて演じた」と話し、動いているいのりや戦ういのりを「一日も早く観たいという気持ちでいっぱいです」と熱い思いを語った。
エンディングでは、出演者が一人ずつファンへメッセージを贈っていく。加藤は「本日は皆様のお顔を拝見でき、一緒にゲームやクイズもできて、とても楽しい時間が過ごせました。このイベントに向けて、1期、2期と見直してきたのですが、劇場版が2月に公開されるという情報も発表されましたし、私ももう一回見直して熱を高めたいと思います。皆さんも、大きなステージで戦ういのりちゃんたちを見守るために、もう一回、今までのテレビシリーズを見返して、心の士気や熱意を上げて、劇場版を楽しみに待っていていただけると嬉しいと思っております」と述べる。
坂は「本日は皆さんとこうやって顔を合わせて『メダリスト』のことを語れたり、ゲームで一緒に楽しめたりと、本当に充実した時間だったなと思っております。『メダリスト』という作品は、選手だけではなく、一緒に戦うコーチ陣の思いも描かれた、みんなが主人公な作品だと思っていて。夕凪さんの戦いも、まだまだ劇場版などで描かれるやもしれません。いろいろな選手、コーチの思いが詰まった作品になっておりますので、引き続き一緒に楽しんでいけたらなと思っております」と話した。
阿部は「劇場版のアフレコの前に、私も1期、2期と見直したんですけれども、改めてすごく素敵な作品に関われて光栄だなと思いました。そして、ここに来たら『メダリスト』を好きな方は、こんなにたくさんいてくださるんだということを肌身で感じられて、すごく嬉しかったです。劇場版も待ちきれないですけども、公開が2月と決まったので、ぜひぜひ楽しみにしていただけたらなと思います」と語る。
市ノ瀬は「劇場版は2月なので、半年くらい先だと思うんですけど。再放送が決定したりもしたので、公開に向けてぜひ、1期、2期と見返して、熱量を高めていただいて。劇場に向けて気持ちを備えてから、2月に足を運んでくださると、すごく嬉しいなって思います。ついに、光ちゃんが本格的に登場ということで、私もすごくドキドキの楽しみな気持ちでいっぱいです。今日は皆さんと『メダリスト』の時間を共有することができて、とても幸せな時間でした」とコメントした。
大塚は「先ほど、劇場版の収録の話もしましたけれども、『メダリスト』の収録があるたびに、台本をチェックしたり、原作を読んだりすると、何回読んでも涙が出てくるし、心を動かされます。皆さんもこのイベントに参加していただくにあたって、きっと原作を読み返したり、アニメを見返したりしていただいたと思うんです。そんな皆さんと一緒にこの『メダリスト』への愛にあふれた時間を一緒に過ごせることは、とても幸せでした。2025年の『スペシャルエキシビション』のことも少し思い出したりしながら、楽しい時間を過ごさせていただきました。ぜひぜひ、劇場版を楽しみにお待ちください」と呼びかける。
春瀬は「去年の『スペシャルエキシビション』に来てくださった方も、今回が初めてだよって方もいらっしゃると思います。そうやって、『メダリスト』に共鳴してくださる方がどんどん増えていくことは、本当に嬉しいですし、私もいのりを背負うものとして、もっと頑張らなければという気持ちになります。劇場版のアフレコは、全身全霊を込めようと思って全力で臨んだ結果、そこからしばらく、抜け殻のような状態で過ごしていました。今日皆さんにお会いすることができ、『メダリスト』愛を共有できて、また充電ができたような気がしていて。私が皆さんに元気を与えたいと思っていたはずが、もらっちゃうぐらい『メダリスト』の世界って愛にあふれています。今日、皆さんにお会いして、改めてそう思うことができました。来年の2月19日は、本当にあっという間に来ちゃうと思います。再放送もありますので、それまでに、ぜひ何度もご覧になって、劇場版を迎えていけたらと思います。これからも『メダリスト』をよろしくお願いします」と伝えた。

最後にも全員で声を揃え、「ありがとうございました」という感謝を伝え「アニメ『メダリスト』スペシャルエキシビション2026」の昼の部が終了した。大きな拍手の中でキャスト陣が退場すると、最後に慎一郎、光、夕凪の名港ウィンドトリオによる影ナレが流れ、『メダリスト』愛に満ちた2時間を締めくくった。
(C)つるまいかだ・講談社/メダリスト製作委員会











