浄土真宗の宗祖・親鸞の青年時代を中心にその生涯を描くアニメ映画『親鸞 人生の目的』が、2025年2月に全国公開されることがわかった。主人公・親鸞聖人役に声優初挑戦となる杉良太郎を迎え、櫻井孝宏や中博史が共演する。発表に伴いポスタービジュアルがお披露目され、キャストからはコメントも到着した。
『親鸞 人生の目的』は、2016年5月公開の『なぜ生きる -蓮如上人と吉崎炎上-』、2019年5月公開の『歎異抄をひらく』に続き制作される歴史アニメ映画だ。「歎異抄をひらく」と「人生の目的」という2冊のベストセラー書籍をもとに、夏目漱石や司馬遼太郎などの知識人が関心を寄せた親鸞の青年時代を中心とするその生涯を描く。
今から約850年前の平安末期から鎌倉時代の激動の時代を舞台に、人間としての親鸞の苦悩と葛藤に焦点を当てる。「人はやがて死ぬのになぜ生きるのか」「人は何のために生きるのか」「幸せとは何か」という普遍的なテーマを深く探求する作品となる。
主人公・親鸞聖人の声は、60年の芸能活動および80歳にしてこれが声優初挑戦となる、国民的歌手・俳優の杉良太郎が務める。また共演で、『鬼滅の刃』冨岡義勇役や『呪術廻戦』夏油傑役で知られる櫻井孝宏、『ONE PIECE』モンキー・D・ガープ役や『ダンジョン飯』センシ役で知られる中博史ら声優陣も名を連ねる。櫻井は親鸞聖人の青年期、中は浄土宗の開祖・法然上人をそれぞれ演じる。
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あわせて公開されたポスタービジュアルは、京都の町並みを背景に凛々しい青年期の親鸞聖人が大きく描かれたもの。さらに、親鸞聖人と関白の娘・玉日姫が、橋の上で運命的な再会を果たすシーンも描き加えられた。僧侶の結婚は戒律で固く禁じられていた時代に、周囲の猛反発に合いながらも公然と玉日姫との結婚を断行した親鸞。恋に苦しみながらも“人がありのままの自分で幸せになれる道”を探し求めた“人間・親鸞”の姿とはいかなるものなのだろうか。
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主人公・親鸞聖人役に声優初挑戦となる杉良太郎を迎え、櫻井孝宏や中博史が共演するアニメ映画『親鸞 人生の目的』は、2025年2月に全国公開される。
<以下、コメント全文掲載>
杉良太郎
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本作のテーマである「人はなぜ生きるのか」「どんな目的があって生きているのか」は、自分の経験の中から、自分も実際に悩み、苦しみながら生きてきたこととも重なりました。今まで、様々なところで福祉活動をしてまいりましたが、知的障害や重度身体障害者施設などを訪問することもあり、実際に会って触れて感じて、こちらが教えてもらうこともありました。バングラデシュ・ダッカの「愛の姉妹会」という孤児院に行った時、子供たちがロボットみたいに全然動かないし、瞬きさえしないことに驚いたことがあります。理由は、栄養失調。とっさにその時に持っていた飴玉を1つあげたら、飴玉をじっと持って、5、6秒かかってやっとペロッと舐める。施設内をまわって、帰りがけに「今すぐ食べるものを持って帰ってくるから」と言うと、その子たちがみんな手を振ったんです! 瞬きもできない子が飴玉1つで手を振るエネルギーを得ることに考えさせられました。
別の施設では、両足の無い子が満面の笑みで、手だけで私の後をついてきてくれたり、手が全く使えない子は、口で割り箸を噛んで、パソコンを使って「ありがとう。よく来てくれたね」と迎えてくれたこともあります。目は全然私の方を見られず、抱いたら全然違う方向を見ているのに、私の存在をわかってくれていて、後日、口でタイプして作ってくれた御礼の手紙が届いたこともあります。いくら体が不自由であっても、魂は死なない。そういった人たちに、一瞬でも笑顔でいてもらえることが、いかに貴重なことなのか。おこがましいですが、これからも私はそのようなところにも行って、その人たちと触れ合って、そこで経験し学んだことを、皆さんに説得力を持ってお話ししたいと思っています。
本作の「なぜ生きる」というテーマ。人生の道標を、分かりやすくアニメで見せてくれます。納得するまで何度も観てもらって、皆さんにとっての“人生の一作”となったら嬉しいです。
櫻井孝宏
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中博史
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『親鸞 人生の目的』
2025年2月 全国ロードショー
親鸞聖人:杉良太郎
親鸞聖人(青年期):櫻井孝宏
法然上人:中博史
原作:『人生の目的』高森顕徹著(1万年堂出版) 『歎異抄をひらく』高森顕徹著(1万年堂出版)
脚本:塩味鷹虎・和田清人・青山弘 監督:青山弘
アニメーション制作:オーロックス
制作:パラダイス・カフェ 配給:「親鸞 人生の目的」実行委員会 / 配給協力:AGentfilms 製作:「親鸞 人生の目的」映画製作委員会 2025
(C)「親鸞 人生の目的」映画製作委員会 2025