マンガ『呪術廻戦』の大型展覧会「芥見下々『呪術廻戦』展」が7月6日よりHikarie Hall(渋谷ヒカリエ)にて開催中。デジタル手法によるそんな本作の創作工程を、作者の解説も交えながら一挙公開している。今回は内覧会の様子をお届け。
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『呪術廻戦』は、2018年より「週刊少年ジャンプ」で連載中の、芥見下々によるダークファンタジー。コミックス既刊26巻は、デジタル版を含むシリーズ累計発行部数が9,000万部を突破する。
アニメ化も果たしており、第1期は2020年10月から放送。2021年12月に公開された映画『劇場版呪術廻戦 0』は全世界累計興行収入が265億円を数える大ヒットを記録した。現在、第3期「死滅回游」の制作も決定している。
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まず、エントランスには、2014年の芥見下々氏のデビューから『呪術廻戦』の歩みを紹介する年表が。連載開始以前の読み切り作品も取り上げるほか、「週刊少年ジャンプ」の表紙を飾った号なども紹介している。
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最初の展示は、プロトタイプ&ネームのコーナー。『呪術廻戦』の前日譚『東京都立呪術高等専門学校』、そして連載前に制作されたプロトタイプ「呪術匝戦」のネームを初展示。どのようにして物語が生み出されたか、その軌跡を辿ることができる。
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壁一面にネームと下書きが敷き詰められた「秘匿絵図之間」にも注目。データに残る第1話~第236話までのネーム・下書きをプロジェクタ投影にて展示しており、ネームは4400ページ以上、下書きは3000ページ以上からなるという。ネームには、芥見氏と担当編集がやり取りしたコメントも垣間見える「返しネーム」も一部あるとのこと。
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次のエリアでは、デジタル作画のメソッドを紹介。映像や立体模型を用いてわかりやすく工程を解説している。4連に配置されたディスプレイでは、芥見氏とアシスタントがどのような工程を経て1枚の原稿を完成させていくのか、一連の流れを見ることができる。
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続いての「連載原稿 総力解説」のエリアでは、「第1話~呪胎戴天、幼魚と逆罰編」「京都姉妹校交流会~起首雷同編」「懐玉・玉折編」とストーリーごとに区切って展示。Q&A形式による芥見氏のコメントで、明かされていなかった部分まで掘り下げている。内容はこちらで紹介することはできないため、ぜひ会場にて確認してほしい(かなりの数があるため見落とさないように!)
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最後を飾るのはカラーイラストの展示エリア。扉絵、コミックスカバーなどのイラストを迫力あるサイズでぜひ堪能してほしい。今回の展覧会キービジュアルの制作過程をおさめたタイムラプス動画も要チェックだ。
さらに、第4回キャラクター人気投票上位3名のイラストも、東京会場で最速展示を行っている。
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このほか、エリア随所にアシスタント陣が手掛けた超絶技巧の背景画を使用したフォトスポットも用意。中には、秤金次の領域展開「坐殺博徒」で登場したキャラクターたちの姿も……。
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物販エリアでは、本展覧会のオリジナルグッズを多数用意。図録をはじめ、夏にぴったりなTシャツ、原稿&ネームプリント、九相図兄弟ラバーキーホルダーなど90アイテムが取り揃えられた。
「芥見下々『呪術廻戦』展」は8月27日まで開催中。チケット詳細は公式サイトにて確認を。
◆開催概要
展覧会名:芥見下々『呪術廻戦』展
会場:Hikarie Hall
会場住所:東京都渋谷区渋谷 2-21-1 渋谷ヒカリエ 9F
会期:2024年7月6日(土)~8月27日(火) ※会期中無休
開館時間:10:00~20:00(19:30最終入場)
主催:呪術廻戦展プロジェクト委員会
企画協力:週刊少年ジャンプ編集部
協賛:図書印刷、イープラス
(C)芥見下々/集英社