「デジモン」シリーズの核とは何か? 関弘美P&木下陽介Pが「ラスエボ」で最も大切にしたこと【インタビュー】 3ページ目 | アニメ!アニメ!

「デジモン」シリーズの核とは何か? 関弘美P&木下陽介Pが「ラスエボ」で最も大切にしたこと【インタビュー】

2月21日から公開となる『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』。今回は、本作でスーパーバイザーを務める関弘美さんと木下陽介プロデューサーにインタビュー。シナリオ作りへの熱き想いや『デジモン』シリーズの魅力をお聞きした。

インタビュー
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『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(C)本郷あきよし・東映アニメーション
  • 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(C)本郷あきよし・東映アニメーション
  • 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』本ポスター(C)本郷あきよし・東映アニメーション
  • 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』スーパーバイザー・関弘美さん
  • 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』木下陽介プロデューサー
  • 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(C)本郷あきよし・東映アニメーション
  • 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』木下陽介プロデューサー
  • 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(C)本郷あきよし・東映アニメーション
  • 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(C)本郷あきよし・東映アニメーション

■ファンの声が、次へと繋がる!


――本作を観た人の反響に触れる機会はありましたか?

:私はスタッフとの試写で観たので、ファンの方の反響はまだ知らないんです。でも、社内の人は「これが『デジモン』だよね」と言ってくれたので、とてもホッとしました。

『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』スーパーバイザー・関弘美さん
木下:「これが『デジモン』!」って、抽象的な言葉ですが、それぞれの求めていた作品だったということが表れているし、僕も聞いたときは安心しましたね。
それこそ「ボレロ」が流れただけでジーンと来てしまう人とか、観る人の数だけ琴線に触れるポイントがあるんですよ。関さんもそうでしたし(笑)。

:私はシナリオに3箇所泣けるポイントを入れたつもりだったんです。でも、いざ試写で観ると泣ける箇所が増えていましたね。
自分で作っといてどうなんだって感じですが、ボロボロと泣いてしまって……(笑)。

――最新作を通して、改めて感じた『デジモン』シリーズの魅力はありましたか?

:シナリオの第1稿を読んだときに頭が“デジモン脳”に変わった瞬間があって、完成した脚本を読んだときに、間違いなく続きが作れると思ったんです。そんな懐の深さも『デジモン』の魅力なのかなと。

プロデューサーの業なのかもしれませんが、「次はこうするぞ」とか、「別の展開にしたらこういうこともできるかも?」とか、どんどん思い浮かんじゃうんですよ。
最初は小さなアイデアでしかないことも、しばらく考えていると少しずつ輪郭が見えてきたりして。

『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』スーパーバイザー・関弘美さん、木下陽介プロデューサー
木下:僕はリアルタイムで『デジモン』を観ていた人たちの思いも注入できるようになったのは、すごく良いことだなと。
初代からシリーズを作り上げてきた関さんなどの力も借りながら、新しいスタッフで作り続けられるIPになっているのは、作品の大きな魅力だと思います。

:弊社の『ゲゲゲの鬼太郎』は、第6期まで作品を重ねたことで、今では親子3代に渡って楽しんでもらえる作品になりました。『デジモン』もそういうIPにまで育てたいんですよね。

それには、時代とシンクロする必要がある。私はアナログな人間だけど、木下さん世代や、さらに若い世代は、もっとデジタルに慣れているわけでしょう?
もちろん私もいろんな情報を仕入れることはできるけれど、実際にたくさんの新しいデジタル技術に触れているのは、木下さんたちの世代のはず。

その人たちだけで作った、時代にシンクロした『デジモン』を是非観たいですね。

『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(C)本郷あきよし・東映アニメーション
――では改めて、最後にファンへ向けてメッセージをお願いします。

木下:本作はシリーズの集大成と位置づけて作らせてもらいました。小学生のときに観ていた方々が当時の友達と一緒に観て、20年前と同じように語り合い、共有するような映画になってほしいと思います。
もし良かったと感じたら、どんどん身近な人に勧めていただけると嬉しいです。また映画は賛否両論あって当然なので、どんな声でも我々に届けて欲しいです。

:老体に鞭を打って頑張りましたけれど、今はこの映画がみなさんにどのような評価を受けるかが楽しみですね。
今の私は、20年前よりも素直にファンの人の声が聞けるような気持ちになっているんです。太一たちと同様、私も大人になったかな? みたいな(笑)。

木下:いいことです!(笑)。

――改めていろいろな人の意見を聞きたいと。

:本当にそうです。いろんな意見を精査したうえで映画が生まれていくので、先々のデジモンの展開のためにも、どんな小さなことでも呟いてもらえると嬉しいです。「もうちょっとこういうシーンが観たかった!」などでも構いません。お待ちしています!

『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』スーパーバイザー・関弘美さん、木下陽介プロデューサー
《山田幸彦》
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