2019年の9月に上演した舞台『DARKNESS HEELS~THE LIVE~』の“深化版”となる今作では、全キャストが出演するメインストーリーと、9月公演では描かれなかったダークヒーロー5人を深堀りした5つのサイドストーリーを、日替わりで上演する。
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今回、ダークヒーローを務める、ウルトラマンベリアル役の石渡真修、ジャグラス ジャグラー役の上仁樹、イーヴィルティガ役の友常勇気、ダークザギ役の神里優希、カミーラ役の相楽伊織に、本作の魅力をインタビュー。
見どころはもちろん、本作が悪をテーマとしていることにちなみ、みなさんが最近した“ちょっと悪いこと”についても語っていただいた。
なお、惑星O-50メンバーのパルビナ・ルイ役の宮崎理奈、ルーク・バセン役の白柏寿大、ロンメル役の近藤雄介、セシル・ソリア役の田中崇士、ボダイ役の香音有希のインタビューも追って公開予定。こちらもお楽しみに。
[取材・文=榎本麻紀恵、撮影=小原聡太]
■悪役でも、全員にしっかりとした信念があるんです
――まず、みなさんが演じるキャラクターの役柄について教えてください。
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カミーラ役 相楽伊織
相楽:私が演じるカミーラは、ウルトラマンティガを愛していたものの、彼が光になったことで裏切られたと恨んでしまう、愛憎に満ちたキャラクターです。
その恨みから、文明を破壊しようとしたりと悪いことをするんですが、舞台では憎しみよりも愛に焦点が当てられている。
キャラクター紹介だけを見るとすごく過激な人と思われがちですが(笑)、意外とかわいらしいキャラクターだと思います。
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イーヴィルティガ役 友常勇気
友常:僕が演じるイーヴィルティガは、ウルトラマンティガに似た邪悪なティガなんです。でも、もともとはティガと同じ光の戦士だったんですが、ウルトラマンになることで人類を導こうと歪んだ野望を持った天才物理学者であるマサキ・ケイゴが巨人像と融合したときに、力が制御できなくなってしまってイーヴィルティガになってしまった。
僕からすると、イーヴィルティガは悪くないし、可哀想な子だと思うので、いつか光になってほしいです!
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ウルトラマンベリアル役 石渡真修
石渡:ウルトラマンベリアルは、簡単に説明すると、超絶ウルトラ負けず嫌いな性格です!
ウルトラマンとして、ウルトラマンケンことウルトラの父と一緒に頑張っていたのに、ケンの方が宇宙警備隊の隊長になってしまって、嫉妬心に駆られてしまうんです。
その心が悪になり、大きくなって、宇宙を支配するところまで行ってしまって……。
でも、僕はすごくかわいいなと思っていて、大好きなキャラクターなので演じることができてうれしいです。
友常:ベリアルはかわいいよね。
石渡:そうなんです。すごく真っ直ぐな性格なんですよ。
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ジャグラス ジャグラー役 上仁樹
上仁:カミーラ、イーヴィルティガ、ウルトラマンベリアルの3人はたしかにかわいい。対して僕が演じるジャグラス ジャグラーは全くかわいくないキャラクターです(笑)。
ジャグラーはウルトラマンになるために、惑星O-50にある「戦士の頂」に挑んだんですけど、自分は光に選ばれず、一緒にいたガイさんが選ばれてしまう。
見返したい気持ちから、ヒュース・アーディという人間に、4人の闇の戦士を復活させる話を持ちかけて、自分の目的のため利用しようとしている役どころです。
原作を観ながら研究しているんですが、ちょっとミステリアスで、知れば知るほど奥が深い役だなと感じています。
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ダークザギ役 神里優希
神里:ダークザギは、もともとウルトラマンノアを模して作られた、対スペースビースト用最終兵器「ウルティノイド・ザギ」なんです。
ノアを破壊することが目的なんですけど、ただ破壊しているだけではなく、破壊行動にしっかりと意思を持っていて、芯が通っています。
ザギも、ベリアルと同じで真っ直ぐな性格で、実は周りには見せない繊細な部分もあるキャラクターですね。
友常:今回、日替わりで、それぞれに焦点を当てたサイドストーリーを上演するんですが、ひとりひとりのキャラクターの内面が深く描かれています。
上仁:悪役と言われていますけど、全員にしっかりとした信念があるので、そこにも注目してほしいですね。
――ダークヒーローを演じるうえで、意識していることはありますか?
友常:ダークヒーローと言われてはいますが、今作に関しては、「無意識に善だと思ってやっていたことが実は悪だった」と深いストーリー性があるんですよね。
だから僕自身、悪役として演じているわけではありません。あくまでもこの作品のひとつの役として、ひとつの物語のピースとして、いいスパイスになれたらと思って演じています。
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相楽:そうですね。たしかに、悪が悪、正義が正義というよりも、「本当の正義、悪って何なんだろう?」と問いかけるようなストーリーになっています。
台本を読んで「悪も正義も表裏一体なのかな」と感じました。
上仁:正義と呼ばれる側が、悪を利用しようとするしね。
神里:僕も最初は単純に「悪役を演じるのかな?」と思っていたんですけど、台本を読んで、必ずしも悪=悪者というわけではないんだなって感じましたね。
石渡:僕も悪役を演じている感覚はないですね。結果的に悪いことはしているんですけど、各々悪いことをしているつもりはないですし。
みんなも言っているように、台本を見たら、これは「悪役なのか?」って思いました。だから本番に向けて稽古をしていくなかで、ベリアルに対して、さらにどういう感情が生まれてくるのか楽しみです。
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上仁:サイドストーリーでは、僕たちひとりひとりの深い部分まで知ることができるんですが、観ていただいたら悪の部分が悪には見えなくなってくるかもしれないです。
石渡:うん、そうだね。
上仁:「あのときああいう行動を取ったのは、こうだったからか!」と分かると思うので、「この5人は本当に悪いのかな? 些細なキッカケで変わってしまっただけなんじゃないのかな?」と、想像をめぐらしながら観ていただきたいです。
友常:前作から同じ役をやらせていただいていますが、今作は別作品だと思うんです。新キャラクターもいますし、サイドストーリーもありますし、僕自身も新しい気持ちで楽しみながらやらせてもらっています。
作品タイトルに「SHINKA」とついていて、漢字では深化なんですが、“進化”という意味にも捉えられる作品になるんじゃないかなと。
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