今回、『タガタメ』で主役のカスミ役を務める声優・水瀬いのりさんにインタビューを実施。
作品の見どころはもちろん、自身とカスミの共通点、アフレコの様子といった制作裏話まで語ってもらいました。
さらに、本作が“錬金術”をテーマにしていることにちなんで、水瀬さんに実際に錬金術をやってもらいました!何かを錬成してしまうのか……結末やいかに!
[取材・構成=馬波レイ/撮影=小原聡太]
■カスミ役にはあえて無知の状態で挑んだ
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――カスミというキャラクターをどのように捉え、どのように演じましたか?
水瀬:河森(正治)総監督からは「カスミというキャラクターは“普通”でいいです」と説明をいただきました。バベル大陸という未知の世界に転移してきて、アルケミストもなんのことか分からないカスミが成長していく物語なので、必要以上に理解しなくていいです、と言っていただいたんです。
なので、カスミを演じる上では、あらゆるものに対する“無知さ”を意識しました。
――では、物語で感じたことを素直に出していった。
水瀬:そうですね。「次に何を言われるんだろう」ということもあえて理解しないよう。
なので、台本も必要以上に読み込むことはせず、自分のセリフだけをしっかりと覚えて、前後のセリフは一緒にお芝居をしてくださるキャストの方のセリフを受けた上で演じよう、という心意気でした。
――自分に自信のない少女というところに共感は?
水瀬:カスミは自分が思っていたよりは全然強い娘だったと、アフレコを終えてからは思います。引っ込み思案なところはあるんですけど、自分の好きな気持ちや譲れないものは真ん中に持っていることが彼女の強み。
彼女はお芝居が好きなので、自分ではない何かに身を預けて憑依するという楽しみを知っている点は一緒かな、と思います。
――初めて台本を読んだときの感想は?
水瀬:タイトルから連想する「難しいのかな」「ファンタジー感が強いのかな」ということは全然なくて、むしろ登場人物たちはシンプルな感情なままに動いているのかなって。
イヤなものはイヤだし、守りたいものは守りたい。みんながストレートな気持ちを持っているなと思いました。
エドガーやリズに対してもニュートラルに接し、等身大なカスミですが、自分の運命にあらがったり、ときに受け入れたりをするところに“人間味”を感じました。
そこはタイトルから受けた印象とギャップがありましたね。
――気になったキャラクターはいますか?
水瀬:主要キャラクターではないですけど、一匹にパタというマスコット的なキャラクターがいるのですが、非常に可愛らしい!
なぜカスミがパタという名前を名付けたのかは、ぜひ本編を見ていただけたら。おっとりとしつつも、有無を言わせないカスミらしさが出たシーンです(笑)。
終盤にいくにつれて、パタが文字通りたくましく大きくなるシーンもあるので、パートナー的な存在として応援してもらいたいです。
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――水瀬さんから見たエドガーとリズはどんな人物でしょう。
水瀬:カスミではなく私個人からの目線でいうと、エドガーは二枚目を装いつつも隠しきれない男臭さが出ている印象です。肩をポンポンしつつ「もっと正直になってもいいんだよ」って言ってあげたくなります(笑)。
お兄ちゃんぽくいようとしつつも弟感がある、ダメな部分が放っておけないというか。お姉ちゃん心を揺さぶられます。
リズは、見た目は守ってあげたくなるような小動物的な可愛らしい見た目なんですけど、中身はこの世界を救うための知識をひたむきに学んでいく姿があったり。カスミに対してすごく真摯に向き合ってくれる。
妹っぽいと思わせつつお姉ちゃんぽいキャラクターかなと思います。
――アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか? 原作ゲームのキャラクターで皆さんすでに演じられているなか、水瀬さんはオリジナルキャラとして新たに加わる形でしたが。
水瀬:実はアフレコの前に、河森総監督をはじめとしたスタッフの方々が、打合せをしてくださったんです。そこで、初めて『タガタメ』という作品に触れる私に、世界観や主要キャラクターをわかりやすく説明していただいたので、収録に関する不安は解消されていました。
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それでも、アフレコ当日、皆さんが演じるキャラクターの説得力ある声を聞いたら、やっぱり少し不安になって……。
いざ収録テストが終わったあとに、スタジオの外にあるサブブースで、私達が投じた演技を検討してもらうのですけど、「絶対、私の演技のせいで長考しているんだろうな」と、時間がすごく長く感じました。
――それはつらい……。
水瀬:でも、先生役の小山剛志さんが休憩時間に掛けてくれた一言で救われました。
――なんと声をかけてくれたんですか?
水瀬:スナック菓子をつまんでいたところ「すごく良い音がするな」って声をかけていただいたんです。
――すごく良い音……。
水瀬:その一言で自分の中で張り詰めた空気がスッと楽になって。その後は、小山さんと2人でスナック菓子を食べてました(笑)。
――『タガタメ』世界の一員となって、ほかのキャラクターとどんな関係性を築けましたか?
水瀬:既存キャラクターたちも、カスミという“新しいモノ”に触れて、今までになかった一面が引き出されたりということも少なからずあると思っています。
出会った直後のエドガーは、質問だらけのカスミに嫌気を示すようなシーンがあったり、それを一生懸命フォローしてくれるリズがいたりというところで物語が展開していくんです。
そういった意味では、れっきとした悪い人がいなくて、だからこそ本気でぶつかることができる環境でもありましたし、嘘のない会話ができたことには、青春を感じることもありました。
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――特にグッと来た仲間たちとのやり取りはありましたか?
水瀬:エドガーの「女に涙は流させない」というセリフに対して、カスミなりの観点でぶつかっていくシーンがあるのですが、雨が降る中でお互いのセリフをかき消し合いながら自分の感情をぶつけ合うんです。
相手が言いたいこともわかりながら自分の気持ちを言う様子にグッと来ました。異性同士でのお互いが遠慮し合わない関係性……エドガー役の逢坂良太さんと演じていてグッときました。
――作中で母親との間で「実はいいたかったけど言えなかった」という関係性がありますが、水瀬さんご自身、そういった経験はありますか?
水瀬:思春期の頃の私はちょっと反抗の度合いが強かったんです。今はそんなことはないんですけど、ふすまを外したりとか電話線を抜くとか、物に当たっていました(笑)。
自分の内面のもどかしい思いを母にぶつけていたなと思って、シナリオを読んでいて胸がグッとなりました。
――映像的な見どころはいかがでしょう?
水瀬:建物の緻密さや自然の豊かさであったり、背景で描かれている描写がすごくキレイだと思いました。魔法を詠唱するシーンであったり、日常とかけ離れた異世界感を醸し出す背景や服装、ちょっとした現実世界にはない要素だったりが、突飛過ぎず、かつ現実世界とは違うという部分がすごいなと感じました。
――作中でカスミは料理で村の子供達の心を掴んでいますけど、水瀬さんは誰かと仲良くなりたいときはどうしますか?
水瀬:料理が全然できないので、一緒に食事をしたりゲームをしたりですね。あとは銭湯や温泉施設が好きなので、最近は最初から裸の付き合いのパターン多いです。
――一緒に見に行きたい、もしくは見て欲しい人はいますか?
水瀬:すでにアプリを遊んでくださっている同士はもちろん、私のように『タガタメ』に初めて触れるような人たちを誘っていただいて「いい作品なんだよ」という輪の広がり方をしてくれたら嬉しいです。あとは、今日お話ししたみたいに、夢を追っている方、なりたい目標を持っている方を誘ってもらって、夢を見つける糧にしてもらえたらと思います。
私自身は両親と一緒に見てみたいですね。ある意味自分の古傷を痛めるかもしれないけど、そういうことがあって笑い話にできているので。
――『タガタメ』の物語は“七つの大罪”がモチーフとなっていますが、水瀬さんにとっての大罪ってなんでしょう?
水瀬:(少し考えて)私は“暴食”ですかね。すごくよく食べるんですよ。それでデビュー当時はもっと丸々しかった(笑)。
今も気を抜くとすぐ食べてしまって、すぐ顔に付いてしまうんです。一度に食べる量が多くて、中華料理屋さんでラーメン半チャーハンに餃子のセット、プラスごま団子みたいなガッツリ系の食生活です。
――これまでのお話を踏まえて、作品の注目ポイントをお聞かせください。
水瀬:ゲームをすでに遊んでいる方も、今回初めて『タガタメ』に触れるという方も、いずれも楽しめる作品になっています。上映時間が2時間という大ボリュームで、それでも中だるみせずに熱量あふれるシナリオになっています。
カスミというキャラクターがひとつひとつの困難を乗り越えながら少しずつ成長していく物語になっているので、「もし自分がバベル大陸に飛ばされてしまったらどう立ち回るかな」と、カスミと自分を重ね合わせて見ていただいても楽しいと思います。
キャラクターたちも人間味あふれているし、シナリオも何かのひとつの正解があるわけではなく、皆さんなりの答えを見つけ出せるものになっています。皆さんのご来場をお待ちしています!
■いざ錬金術に挑戦。石ころを金に!?
――ここからはインタビュー収録を終えた水瀬さんに、『タガタメ』の題材となっている「錬金術」に挑戦していただこうと思います。チャレンジしていただくのは、“石を金に変える”錬金術です。変えた金は、読者にプレゼントしようかと思います。
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水瀬:え、石を金に変える……? 全然ついていけてないんですけど。そもそも金に変えられたら私が欲しい。
――まずはこちらの色紙に魔法陣を書いてください。
水瀬:あ、魔法陣書ける前提なんですね。役柄さえも錬金術師じゃないのに。(カキカキ)これでどうかな?
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水瀬:わかりました。もう考えるのをやめます。考えても仕方ない気がしてきました。
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――どうでしょう?
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水瀬:さぁ、どうだ!?
――(確認して)……残念ながら石のままです。
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――金を読者にプレゼントする予定でしたが、石を送られても仕方ないと思うので、代わりに水瀬さんのチェキも撮らせてください。
水瀬:わかりました。
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――ありがとうございます。ついでにサイン入り色紙ももらってもいいですか?
水瀬:もちろんです。はじめからそうすれば良かったのでは?(笑)
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◆ ◆ ◆
思った以上にノリノリで錬金術にチャレンジしてくれた水瀬さんに申し訳ないので、やっぱりこの「角が少し金になっているかもしれない石」も読者の皆さんにプレゼントします。
下記3点のうち1点を、それぞれ1名様にプレゼント。
・「角が少し金になっているかもしれない石」+「水瀬さんが錬金術のため作成した魔法陣」錬金術2点セット
・「サイン入り色紙」
・「サイン入りチェキ」
さらにダブルチャンスとして、上記が外れた方のうち抽選で2名様に、本企画で使用した残りの石をプレゼントします。
※「石を送られても迷惑だ!」という方は、応募メールにその旨をご記載ください。
※「石が大好き!」という方は、応募メールにその旨を記載いただいてもかまいませんが、編集部がそちらを読む保証はございません。
※こちらの石は、採取場所の管理者に特別な許可をいただいて、プレゼントしております。転売行為および第三者への転売目的による譲渡はご遠慮くださいませ。
応募方法は、本記事のTwitter投稿(下記に掲載)をリツイート&「アニメ!アニメ!」公式Twitterアカウントをフォローしていただき、下記応募先に必要情報をご記入の上メールください。
なお、石が金になっていなくても編集部では責任を負いかねます。予めご了承くださいませ。
水瀬いのり、石を金に変える"錬金術"にチャレンジ!「タガタメ」公開記念企画&見どころをインタビュー https://t.co/Mcwq832nct
— アニメ!アニメ! (@AnimeAnime_jp) 2019年6月12日
【プレゼント応募】
「誰ガ為のアルケミスト」水瀬いのりプレゼント(水瀬さんの念が込められた石+サイン入りチェキ+サイン色紙)
応募先:present@animeanime.jp
必要事項:件名に“「誰ガ為のアルケミスト」水瀬いのりプレゼント”、本文にメールアドレス、お名前、電話番号、ご住所(郵便番号必須)、Twitterアカウント(記載例 @AnimeAnime_jp)、欲しいプレゼント(記載例:サイン入り色紙)
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〆切:2019年6月30日(日)23時59分
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■個人情報について
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