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「劇場版 のんのんびより ばけーしょん」見どころは美術にも!こだわりの背景を「草薙」スタッフが解説

『劇場版 のんのんびより ばけーしょん』が8月25日より公開中だ。劇中では旭丘分校メンバーが沖縄旅行へ出掛けていくが、それを盛り上げるのが「草薙」による背景美術。美術監督・赤坂杏奈氏と美術設定・綱頭瑛子氏にお話をうかがった。

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『劇場版 のんのんびより ばけーしょん』背景美術(C)2018 あっと・KADOKAWA刊/旭丘分校管理組合劇場
  • 『劇場版 のんのんびより ばけーしょん』背景美術(C)2018 あっと・KADOKAWA刊/旭丘分校管理組合劇場
  • 『劇場版 のんのんびより ばけーしょん』(C)2018 あっと・KADOKAWA刊/旭丘分校管理組合劇場
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美術スタッフが選ぶ、珠玉の美術ボードを公開!


それでは、お二方が『ばけーしょん』で特に見てもらいたいシーンを選ぶとすると、一体どの場面になるのだろうか。
以下、赤坂氏は思い入れのあるカットとして4カット、綱頭氏は本作を象徴するイメージとして1カットを挙げた。


こちらは「建物の色味は少し彩度を上げてという監督からの指示があったのでそれを踏まえ、劇場版ということもあってディティールを上げて描かせていただいた最初のカット」として赤坂氏が選出。
「本編では何気ないシーンですがこのカットの背景作業から始まったので、その時のこれから始まるワクワクした気持ちとちょっと不安な気持ちとで作業に取り組んでいた」ことを、今見ても思い出すという。


こちらは竹富島「宿屋・にいざと」の本番ボード。宿名は違うが実際にある場所だそうで、残念ながら沖縄ロケに行けなかった赤坂氏は「草薙スタッフから現地のことを聞かせてもらっていたので、陽射しの強さ、湿気を含んだ暑さなどが伝わるように」心がけながら描いたという。
「いつもの田舎の風景との差を出すために、空も木々も青々しく、特徴的な屋根はとても鮮やかに、日差しを受けて反射する地面など、沖縄シーンのベースになった」ことも明かした。


また綱頭氏も「主人公達が島に遊びに来て『ここに泊まるのか!』とワクワクしながら見る場所だから」としてこのカットを挙げた。「象徴的なイメージ」ということで、「良いなぁ、ここに泊まりたいなと思って貰える様に描いたつもりです」と思いを述べた。




こちらは、マングローブの川から岸に上がり、たどり着いた先のピナイサーラの滝。実際にある場所で「最初、第2弾のキービジュアルで作業に入りました」とのこと。
この仕上がりに至るまでには「崖を実際の暗めの色に近づけて、もっと湿気の含むような滝つぼに…と考えてはいたのですが、のんのんびよりという世界の中でこの子達からの目線で考えた時に、実際の崖色で描いてしまうと『怖い』と思ってしまうのではと思い直し、キービジュアルのように明るい感じで落ち着きました」と試行錯誤もあったという。


こちらはEDのカットで、赤坂氏いわく「一番最後に描かせていただきました」。本編にある灯台の辺りから実際に見える場所で「時間帯はこのTVシリーズの1話からある夕方の色味」になっているとのこと。
川面真也監督の「可愛いんだけど切ないような、でも悲しくはなく穏やかに」という昔の指示を思い出しながらじっくり描いたそうで、「このニュアンスの指示がこのEDにとても合っていると思ったので、本編の余韻を抱きながら最後のこのカットで感じ取ってくれたらとても嬉しいです」との思い入れも語った。

「れんげたちと一緒に旅行した気分に浸ってほしい」


最後に『のんのんびより』への想いやファンへのメッセージをうかがうと、「まだまだ描き続けたいと思いながら楽しんで描かせていただきました」という赤坂氏は「映画館でこの主人公たちと一緒に旅行した気分に浸って、その風景の空気を感じ取ってもらえたらとても嬉しいです」とコメント。

綱頭氏は「背景担当として見て頂きたい所は、後半、浜辺で皆が語るシーンがあるのですが、海辺の光と美しい星空です。とてもロマンチックなシーンなので、是非お楽しみに!」とアピールしたほか、「毎回れんちょん達と童心に戻れる数少ない作品なので、これからも続いて欲しいなと思っています」と期待をのぞかせた。

「にゃんぱすー!」が沖縄へと飛び出した『劇場版 のんのんびより ばけーしょん』。“脱力系田舎ライフコメディ”の春夏秋冬を彩り続けてきた草薙が、スクリーンでは旭丘分校メンバーとともに夏休みの南国へと連れ出してくれる。

(C)2018 あっと・KADOKAWA刊/旭丘分校管理組合劇場
《仲瀬 コウタロウ》
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