新劇場版「エウレカセブン」三瓶由布子×名塚佳織インタビュー 「驚きと納得の両方がありました」 | アニメ!アニメ!

新劇場版「エウレカセブン」三瓶由布子×名塚佳織インタビュー 「驚きと納得の両方がありました」

インタビュー

新劇場版「エウレカセブン」三瓶由布子×名塚佳織インタビュー 「驚きと納得の両方がありました」
  • 新劇場版「エウレカセブン」三瓶由布子×名塚佳織インタビュー 「驚きと納得の両方がありました」
  • (C)2017 BONES/Project EUREKA MOVIE
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14才の少年レントン・サーストンと謎の少女エウレカとのボーイ・ミーツ・ガールを描いたSFロボットアニメ『交響詩篇エウレカセブン』は2005年4月から1年間、TVシリーズで放送された。その後、TVシリーズ本編のカットと新作カットを織り交ぜたレントンとエウレカの”もうひとつの物語”、映画『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』が2009年に公開。2012年には二人の子どもであるフカイ・アオを主人公としたTVアニメ『エウレカセブンAO』が2クールで放送された。メディアミックス展開も活発に行われる人気シリーズだ。
そして2017年9月16日、映画『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1(以下、HE1)』が公開を迎えた。『エウレカセブン』の根幹を作った京田知己(総監督)、佐藤大(脚本)、吉田健一(キャラクターデザイン)が再度結集し、全3部作からなる、「今」しか描けない新たな『エウレカセブン』を作り出す。
主人公レントンとエウレカをそれぞれ演じるのは、12年前と変わらず三瓶由布子と名塚佳織。アニメ!アニメ!では映画公開前に2人のインタビューを敢行。当時10代だった2人が、今、改めて『エウレカセブン』の世界を生きる時、どんな思いが生まれたのだろうか。

『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション 1』
2017年9月16日より全国公開中
http://eurekaseven.jp


――おふたりが『エウレカ』シリーズでご一緒するのは劇場版『ポケットが虹でいっぱい』(2009)以来です。『ポケット』では元の素材と新作映像を組み合わせることで全く新しいエウレカセブンの世界を作り出して観客を驚かせました。今回の劇場版制作決定のお話を聞いた時はどんなお気持ちでしたか?

三瓶
パラレルワールド的な前作の劇場版があったからこそどう来るのか全然読めませんでしたね。「パラレルの他にどんな描き方があるんだ?」「しかも3部やる……だと!?」と(笑)。逆に予想がつかないぶん、緊張もありましたし、物語に対するワクワクもありました。

名塚
私たちは、京田(知己)総監督と音響監督の若林和弘さんと4人でご飯を食べに行った時にまずやんわりと聞いたんです。「パラレルではない」という情報くらいしかありませんでしたが、まさかこういう形になるとは全然想像していませんでした。

――TVシリーズから12年が経ちました。今、おふたりがそれぞれ演じられるレントンやエウレカというキャラクターをどう捉えていますか?

三瓶
レントンとは12年前、一緒にぶつかって一緒に泣いて、鼻水流してゲロ吐いて……(笑)、というところから始まっていたんですけど、彼は一年という短い放送期間ですごく濃密に成長してしまったんですよね。実際の人間で彼ほど成長することって、本当によっぽどのことがないと難しいと思うんです。だから実は、ちょっと置いて行かれた感がありました。
今回、改めてスタート地点に立って演じた時に、当時よりもレントンのイタさがよりイタく感じられて(笑)。自分が大人になることで見えてきた部分もあると思いますが、たぶん今回の『HE1』はレントンをより深く掘り下げて描いていて、彼の心の痛い部分を曝している。だからレントンは今回でより人間らしくなったのかなと思います。

(C)2017 BONES/Project EUREKA MOVIE
名塚
エウレカはレントンとは違う感情で動いていて、今思ったことを(アフレコで)やっちゃえるキャラクターなんですよね。絵を描いたり音楽を作る感覚と何となく似ていて。
加えて京田総監督は、気になるひと言やアイコンタクトといった演技のヒントになるようなものをアフレコでは投げかけてくる演出をされる方なので、私は”とりあえず”やってみる。ポンとやってみたことがOKになり、オンエアを見て「なるほど!」と思うんです。音楽の乗せ方だったり、表情の作り方だったりポエミーなセリフだったり。そこにはまとまりすぎていない、いろいろなものがごちゃ混ぜになった京田総監督独特の感覚がある。今は、そういう京田総監督の感覚と、自分の演じるうえでの感覚を信じて、エウレカのキャラクターを作っているんだという気がします。

――名塚さんは『エウレカセブンAO』(2012)でもエウレカを演じられていますが、三瓶さんは劇場版以来です。今回、レントンを演じるにあたってはどのような意識がありましたか?

三瓶
レントンが喋っている部分はTVシリーズの映像を再構成したシーンが多かったので逆に囚われすぎないように、とは思っていました。でも実際演じてみたら思った以上に卑屈な演技になっていたようで(笑)。京田総監督からも「大人すぎる」とか「暗い」と言われました。“大人になりすぎないように演じ直す”作業は大変でした。

――TVシリーズ放送当時は三瓶さんご自身の持つ感情のヒダなどもダイレクトにフィルムに落とされている感じがあって、見ている人もそういう部分に心を掴まれたところもあるのかなと思います。それが今回、“今の三瓶さん”で演じ直すことになったわけですよね。

三瓶
そうですね。TVシリーズ当時は一年かけて丁寧に描いてくださって、レントンが壁にぶち当たる度にどうリアクションを取ればいいのかと、私自身も一緒に考えながら常に新鮮な気持ちで演じられました。
でも今回は、これまでの私個人の経験が混ざってしまって、先ほどの注意を受けてしまいました。本番の時にはもう少し客観的になって、当時レントンに共感してくださった人たちや、改めて今レントンと同じ様な世代の人たちが見ても共感してもらえるように、と演じていきました。

(C)2017 BONES/Project EUREKA MOVIE
――一方で名塚さんは全シリーズに登場しています。

名塚
最初のTVシリーズの頃を振り返ると、遊技機やゲームの収録でも「エウレカらしさ」に囚われて演じていたと思うのですが、『ポケット』や『AO』を経ることでどんなパターンのエウレカもいけるんじゃないかという安心感が自分の中でできあがっていきました。それこそ作品の時系列がエウレカの成長期――ざっくりと「10代の頃」「20代の頃」「30代の頃」のどこに当たるのか判断して演じ分けるということですね。今回のストーリーでは、これまで描かれなかった、前の時間軸も描かれるので、さらにエウレカの幅が広がったと感じています。
もちろん新しいエウレカに対して、ファンの方から「…前と違う気がする?」と思われるかもしれない、という怖さはあります。でも京田総監督がとあるインタビューで「名塚がいてくれれば『エウレカセブン』が作れる」とおっしゃってくださったことを知った時に、強く信じて挑めるようになりました。今回は特に、レントンに対する気持ちやアドロックを信頼する気持ちを信じてやってみようと。今、エウレカがどう描かれているのか、ということだけに重点を置いて演じられたと思いますし、この後に続く『HE2』『HE3』も同じようにやっていけたらいいなと思っています。

(C)2017 BONES/Project EUREKA MOVIE
――シリーズ通して最も過去の時間軸であり、世界が変わってしまったその大異変「サマー・オブ・ラブ」の詳細が初めて描かれますからね。『ポケット』に出てきた幼少期のエウレカを特殊な例として除けば、シリーズで一番若いエウレカが登場しています。

名塚
そうですね。レントンと出会う前の、感情が芽生える前を描いていて、冷たく平面的だったりする。彼女の新たな一面を知ることができたし、「感情を持っているエウレカも持っていないエウレカも全部がエウレカなんだ」と改めて思いました。


《細川洋平》
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