『くまみこ』は、クマを奉る神社の巫女・まちと、奉られているヒグマ・ナツの交流を描く日常ファンタジー作品である。ある日、都会の高校に行きたいまちは、ナツにその思いを打ち明ける。しかし、まちが田舎生まれ田舎育ちの世間知らずであることを理由に断られてしまう。そこで、ナツに認めてもらうため、まちは応戦を試みるが――。
アニメを観ていると、健気に頑張るまちに癒される。とにかく可愛い。時折あざとさを感じなくもないが、そんなことは問題ではない。可愛いは正義だ。そこで、そんな可愛いまちにより癒されるべく、早速お弁当を作ってみようと思う。今回作るおかずは、「肉団子の野沢菜巻き」「クマ型ハンバーグ」「蓮根のカレー炒め」。
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まずは、1話で「果物の好みなんて分からないわ」とまちを苦しめた「Suica」にちなんで、スイカを模した肉団子を作っていく。豚ひき肉、塩、ごま油、卵、片栗粉を混ぜ合わせたタネを適当なサイズに丸め、沸騰したお湯でゆでる。タネは、クマ型ハンバーグにも使うので少し残しておく。
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茹で上がったら、破れないように丁寧に開いた野沢菜の漬物で包み、冷ましておく。
ちなみに残った肉団子と煮汁は、だしの素、醤油、ごま油で味を調え、ねぎとごまを散らせば美味しいスープになる。
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次は、肉団子のタネの残りでクマの形のハンバーグを作る。
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フライパンに油を引き、クマ型にして焼くだけ。火が強すぎると、火が通る前に焦げてしまうので注意しよう。
続いて、まちがいつも首から下げている首飾りをイメージして、蓮根のカレー炒め。
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皮をむいてレンジで加熱した蓮根を輪切りにし、コンソメとカレー粉、塩コショウで炒める。
あとはお弁当箱にご飯を入れ、海苔でまちの顔を作り、作ったおかずを詰め込む。
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まちが頭に巻いている布の部分は、紫キャベツを茹でて色を抜いたものを使用。最後に、1話やOPなどで度々登場するりんごを飾って完成。
『くまみこ』の世界を詰め込んだお弁当、いかがだろう。アニメを観てから食べると、アニメのシーンを思い出しながら食べられてより楽しい。ダイエット中のまちも、このお弁当くらいなら、食べても「神楽しよっか」と言いながらエクササイズを始めることはないはずだ。これから、まちは都会に行くにふさわしい女になれるのだろうか。どんな試練が待ち受けているのか楽しみだ。
【月乃雫】
アニメ、料理ライター 兼 料理研究家。「ダ・ヴィンチニュース」やこの「アニメ!アニメ!」、企業の会報誌などで原稿を書いたり料理をしたりしています。