「オデッセイ」で体感するVR技術 20分に渡り宇宙飛行士の気分を堪能
アメリカ・ラスベガスで開催されたCES 2016に出展されていた、映画『オデッセイ』を使ったVRシステムの体験レポートが到着した。
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会期中、なかでも大きな注目を浴びたひとつがVRである。日本では2016年に公開し、大ヒットを続ける映画『オデッセイ』を使ったVRシステムの体験コーナーも設けられ人気を呼んでいた。
VRとは、使用者の360度全方向を取り囲む、迫力のある3D空間が出演するバーチャルリアリティのことを指す。近年は映画やゲーム、アトラクションなどさまざまな領域で活用するべく、研究が進められている。
『オデッセイ』でのVR体験は、間もなく一般に発売予定のOCULUS RIFTのヘッドセットを付け、さらにOCULUS TOUCHコントローラーを両手に持って行うことになる。
一般的に映画のVRはクライッマクスシーンを再現したものが一般的で、長さも5分から長くて7、8分程度が主流。しかし本作では、本編の物語に沿った20分間をじっくりと楽しめたという。
最初のVR体験は、空から火星に自分が降りてくるもので、地面がどんどん近づいて来るシーンだ。火星の砂嵐や、主人公の宇宙飛行士マーク・ワトニーが立ち上がる瞬間を、臨場感を持って味わえる。
その後ワトニーは火星で自給自足の生活を始めることになるのだが、その際は自分がテーブルに座っているワトニーになり、生活の一場面を体験できる。このとき、コントローラーを持った両手が、ワトニーの手となっている。ジャガイモをつかんで、目の前にある大きな鍋に放り投げるなど、何気ない行動も感動的な体験として切り取られている。
物語が後半に進むと、ワトニーが火星から脱出するために試行錯誤を繰り返す。その一連の体験もVRとして用意されているのだ。
ソーラー・パネルをトラックの荷台に乗せるときには、目の前にあるレバーを両手で操作することになる。作業の後半、「ストームが近づいているから気をつけろ」と警告が聞こえ、横を振り向くと、実際にストームが近づいてきているというのだから驚きだ。
そしていよいよ脱出ロケットに乗り込むと、「目の前にあるグリーンのボタンを押せ」などの指示が飛び交う。ロケットが発射されるとき、椅子から伝わる振動もリアルで迫力がある。
すべてが終わるころには、額にうっすら汗をかいているほどの没頭感があるという。ハリウッドがVR市場に大きな可能性を感じていることは間違いないだろう。
『オデッセイ』
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