編集部では、「お薦めエピソード」と「お気に入りのキャラクター」連載企画も行っている。編集部とライターさんがお薦めを紹介している。
第3回は、ライターの川俣綾加さんの推す、このエピソードとキャラクターだ。
[お薦めのエピソード]
■ 第3話「鉄骨のひと」
遺留品のない連続爆破事件が発生し騒然とする人々。超人事件専門の刑事である柴来人はこの事件に超人が関わっているのではと考え独自に捜査を開始した。
犯人は軍事企業の八束重工の科学者を襲撃していると推測した来人は、立川の工場を捜査中にセーラー服の少女・美枝子と出会う。
実は彼女は、戦時中に作られた男女一対の人造人間の片割れ。戦後の騒乱の中消息不明になっていたのだ。突如として現れた彼女は20年前に離れ離れになってしまった「あの人」、つまり男性型人造人間を探しているのだという。
そしてこの2体の人造人間には驚くべき秘密が隠されていた。彼らは最終的に、お互い合体することで最強の兵器となるようインプットされているのだ。
彼女を破壊することが正義なのか。ただ愛する人を探しているだけという彼女の想いはインプットされたもの、それだけなのか。この作品のひとつの要である「正義とは」が、この第3話で悲哀に共に表現されていると思う。
[お気に入りのキャラクター]
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■ 美枝子(CV:阿澄佳奈)
元気いっぱいなキャラクターを演じることが多い阿澄佳奈さんが、シリアスで重い設定のキャラクターを演じている! それだけで胸高鳴ります。
あんな可愛いセーラー服少女が高速ダッシュ、すぐさまロボ姿になるそのギャップも素晴らしい。
自分の想いはただインプットされただけのものなのか、本当に自分が想っていること、考えていることなのかという疑問は、人造人間でなくとも考えてしまうことだと思います。
(C)ボンズ・會川昇/コンクリートレボルティオ製作委員会