アニメファンの動画配信サービス利用動向:ニコ動からYouTube、dアニメ、バンダイチャンネルまで | アニメ!アニメ!

アニメファンの動画配信サービス利用動向:ニコ動からYouTube、dアニメ、バンダイチャンネルまで

ユーザーアンケートの結果をもとに、昨今、話題となるアニメファンの動画配信を利用した視聴動向をまとめた。最新の動画配信サービスの利用動向が窺われる。

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アニメ!アニメ!編集部は2015年12月16日から23日の期間、2015年のアニメ作品及び視聴動向についてユーザーアンケートを実施。いただいた結果をもとに、昨今、話題となるアニメファンの動画配信を利用した視聴動向をまとめた。
回答をいただいたのは1478名。最新の動画配信サービスの利用動向が窺われる。

■ 有料配信サービスの利用者は11.9%

新たなビジネスとしても期待されているアニメの動画配信サービスだが、実際の利用者はどのぐらいなのだろうか。今回の調査からは、全体の48.4%が無料配信サービスで視聴していることが明らかになった。すでに二人に一人は、動画配信を利用していることになる。
一方で、有料サービスは広がりに欠けているようだ。定額見放題サービスの利用者は11.8%、個別課金サービスの利用者は3.4%にとどまっている。定額サービスは月額400円程度から1000円程度の金額だが、無料サービスの充実がむしろ有料サービスにつながらないのかもしれない。利用は進んでいるが有料サービス普及は、まだハードルが高いのが現状かもしれない。

有料配信に対する壁の高さは、とりわけ10代で強い。無料配信の利用は50.8%と他の世代よりやや高いにもかかわらず、定額見放題の利用は4.6%、個別課金の利用は1.2%にとどまっている。
こうしたなかで定額見放題サービスをアクティブに利用しているのは、20代以降であることが分かる。20代では全体の16%、30代では18.5%になる。特に20代後半・男性では23.4%にもなり、コアユーザーを形成している。
一方、30代では定額見放題サービスが18.5%、BD/DVDレンタルの利用は19.9%と拮抗しているのが注目される。ここに時代の変化が見てとれる。

■ ニコニコ動画圧勝も、10代ではYouTubeが逆転トップ:[無料配信サービス]

サービス種別では無料配信サービスで、ニコニコ動画の強さが際立った。これに続くのがYouTubeである。ニュースなどで言及されることが少ないGyaO!も、両サービスに引き離されるが利用は少なくない。
ただし10代ではYouTubeが逆転し一位、YouTube36.2%に対してニコニコ動画は33.8%に下がる。一方、20代ではニコニコ動画が断トツに強い。20代後半だけを取り出せば、その利用者は59.5%とYouTube の13.5%と大きな開きがある。
アニメ専門系ではdアニメストアが強さを発揮している。2位はバンダイチャンネルだ。しかし、10代に限ればアニメ放題がバンダイチャンネルを逆転して2位になる。バンダイチャネルは、ユーザーの年齢が高くなるほど利用が多くなる傾向にある。対照的にdアニメは年齢が低くなるほど強さを発揮する。

■ 定額見放題ではdアニメストアとバンダイチャンネル:[定額有料配信]

定額見放題サービスでは、dアニメストアが強さを発揮した。2位のバンダイチャンネルを大きく引き離した。しかし、月額利用料のdアニメストアの420円(税込)、バンダイチャンネルの1080円(税込)を比較するとバンダイチャンネルの健闘が注目される。むしろdアニメストアとサービス、価格設定が近いアニメパス、アニメ放題の両サービスが、それぞれ定額見放題サービスがdアニメストアから大きく引き離され苦戦している。
価格については、ECサイトの他のサービスも含めて年間3900円で見放題を打ち出したAmazonプライムの動きが台風の目だ。2015年9月のサービススタートだが、早くも3位に躍り出ている。定額配信利用者の16%がすでにユーザーだ。アニメ以外のプラットフォームで2015年に鳴り物入りの日本進出で話題を呼んだNetflixはAmazonプライムの後塵を拝し6位、Huluとdtvは同率で4位である。

■ ニコニコ動画とバンダイチャンネルがツートップ:[個別課金]

個別課金の利用者は全体の3.4%にとどまり、1478名のアンケート回答者でも利用者は50名にとどまっている。利用者はまだまだ少ない。
そのなかで他のサービスを引き離したのが、ニコニコ動画、そしてバンダイチャンネルである。ニコニコ動画の利用者は22名、バンダイチャンネルは15名、このふたつに引き離されて、DMM、PlayStation Video、スカパー、Amazonインスタントビデオなどが並んだ。無料サービスや定額見放題とはかなり異なった順位、サービスとなっており、個別課金サービスは先のふたつとやや異なったビジネスとなっていることが窺える。
PlayStation Videoで利用されることの多いPlayStation3、もしくは4を保有者は27.3%。Wii/WiiUの16.3%、Xbox360/Oneの1.5%を引き離している。海外では動画配信のターミナルとしてコンソールゲーム機を使用することが少なくないだけに、興味深い数字だ。
[数土直志]

[/アニメ!アニメ!ビズ/www.animeanime.bizより転載]
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