「少年ジャンプ+連載グランプリ」受賞作は近未来ミステリー 三雲ネリ「誰が賢者を殺したか?」に
12月22日、「週刊少年ジャンプ」のマンガ賞「第1回少年ジャンプ+連載グランプリ」の結果が発表。大賞に三雲ネリさんの近未来ミステリー「誰が賢者を殺したか?」が選ばれた。
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2015年には、マンガ雑誌の役割のひとつ新人発掘にも乗り出した。マンガ賞として「第1回少年ジャンプ+連載グランプリ」を開催。グランプリ受賞者には、「少年ジャンプ+」での2016年内連載開始とジャンプコミックスで刊行を約束する。単行本化を確約したマンガ賞は、「週刊少年ジャンプ」史上初めてである。
2015年12月22日、この「第1回少年ジャンプ+連載グランプリ」の結果が発表された。大賞には三雲ネリさんの近未来ミステリー『誰が賢者を殺したか?』が選ばれた。
『誰が賢者を殺したか?』はアメリカのある村で育った少女・ノエルがヒロイン。ある日、医者である父親が事故で亡くなるが、その遺体が謎の男に持ち運ばれてしまう新感覚ミステリーである。
賞の特徴は、ジャンプ編集部と読者によって審査が行われたことだ。プロと読者の双方から評価された作品が選ばれる。
「週刊少年ジャンプ」副編集長の細野修平さんは、『誰が賢者を殺したか?』について「近未来的なギミックを使ったアイデアの新鮮さ、ヒロインの出自が活きてくる展開、謎解きの面白さなど、“連載”としての魅力が詰まっていた」と絶賛。複雑なストーリー構成ながらも、それを補うヒキの強さが受賞の決め手になったとのことだ。
作者の三雲ネリさんは「このような賞をいただけて大変光栄です! また、たくさんの読者の方々に応援していただき、本当に感謝しています!」と喜びの声を発表した。
あわせて「第2回少年ジャンプ+連載グランプリ」の開催も発表された。今回も「少年ジャンプ+」連載とジャンプコミックス化が確約されており、多くの投稿が集まるだろう。締切は2016年8月31日を予定している。
細野さんは第1回全体の講評として「応募作のレベルは全体的にとても高く、面白かった。ただ、連載で見せる意識が薄く、“長い読切”になってしまっているものが多かった。物語の縦軸を意識して構成してみて欲しい」と語った。どんな意欲作が揃うのか、まだ見ぬ新人の投稿に期待したい。
[高橋克則]
『誰が賢者を殺したか?』
(C)三雲ネリ/集英社