1946年の誕生以来、日本の映画文化に大きな役割を果たしてきた東京テアトルが2016年に創立70周年を迎える。その70周年記念作品のラインナップ第1弾がこのほど発表された。良質の映画をフォーカスすることで知られてきた東京テアトルらしい5本の映画だ。いずれも邦画で、配給だけでなく、出資もしている。このなかにはアニメも含まれている。こうの史代さんのマンガを原作に、片渕須直監督が長編アニメとした『この世界の片隅に』である。昭和20年の広島県・呉を舞台にした本作は、2016年秋に公開予定。クラウドファンディングを通じたファンからの支援により、製作が決定、公開に結びついた作品だ。これまでに多くの隠れた作品をピックアップし、世の中にトレンドを巻き起こしてきた東京テアトルは、アニメの領域でも少なからぬ役割を果たしている。2006年の細田守監督の『時をかける少女』、2007年から公開が始まった「劇場版 空の境界」シリーズ、2010年の『イヴの時間 劇場版』はいずれも東京テアトルの小規模な配給から一大ムーブメントを巻き起こした。2015年には数々の国際映画賞に輝く原恵一監督の『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』も配給をするなど、アニメ映画史を語るうえで欠かせない存在である。2016年も、すでに熱狂的な支持を受ける『この世界の片隅に』に大きな期待がかかる。東京テアトルは映画興行からスタート、現在もテアトル新宿をはじめ全国で9劇場を運営する。シネコン時代が進む中で、邦画洋画とも予算の大きな作品が注目されがちなかで、独創的でテーマ性のあるオリジナル作品、名作、良質な文学作品を広くピックアップし、映画文化の多様性に貢献する。2016年は、2009年の『南極料理人』以来7年ぶりの自社企画制作『ディストラクション・ベイビーズ』も配給する。真利子哲也を監督に、柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎など若手俳優が出演する意欲作。こちらも70周年記念作品だ。さら実話エッセイを映像化した『はなちゃんのみそ汁』(阿久根知昭監督)、沖田修一監督で松田龍平、柄本明、前田敦子ら出演の『モヒカン故郷に帰る』、『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』に続く、佐藤泰志函館三部作の最終章を山下敦弘監督が映像化した『オーバー・フェンス』が記念作品のラインナップにあがった。[/アニメ!アニメ!ビズ/www.animeanime.bizより転載]
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