1965年にイギリスで誕生、その後50年間、絶えることなく愛されてきた特撮テレビ番組が『サンダーバード』だ。これに最新のCG技術も加わって、現代の新しい作品に生まれ変わった。2015年8月にNHK 総合テレビで先行放送される『サンダーバード ARE GO』である。 『サンダーバード ARE GO』は、『ロード・オブ・ザ・リング』で知られるWETAワークショップや世界のCGアニメーションを牽引するCGCGが驚異の映像を現実化した。50年前に感じたのと同じ息吹を、いままた世に送り出す。
さらに今回は、もうひとり大物ゲストが姿をみせた。日本のメカニックデザインを代表する河森正治である。『サンダーバード ARE GO』は旧作の世界観を踏襲しつつ、新たな要素を盛り込む。なかでも新シリーズの大きなカギとなるのが、トレーシー兄弟を助ける新キャラクターのケーヨの登場だろう。訳ありの過去を持つケーヨは大きな役割を果たす。 そしてケーヨが乗るのが、こちらも新登場のサンダーバードS号である。このデザインを河森が担当した。ニュージーランドの制作チームが新デザインの担当者を探す中で、国際的に活躍する河森に白羽の矢が立ったという。河森の仕事はよく知られており、オーダーにあたっては「ロボットにはしないでください」との話があったという。「ロボットが登場したら全ての事件は簡単に解決してしまいますから」と河森は笑った。