8月21日から25日まで開催された第15回広島国際アニメーションフェスティバルが、5日間の日程を終え閉幕した。最終日の8月25日にはフェスティバルの授賞式が開催され、各受賞作品が発表された。また授賞式の開始前には、8月20日に起きた水害の犠牲者のために1分間の黙祷が行われた。グランプリを受賞したのは、英国のデイジー・ジェイコブズさんの『ザ・ビガー・ピクチャー』である。本作は学生作品で、学生作品のグランプリ受賞は、映画祭史上3作目となった。これについて審査委員長のヨシュコ・マルシッチさんは、今回の印象として学生作品がとても多いことを挙げた。そして、『ザ・ビガー・ピクチャー』についてはストーリー、デザイン、アニメーションと基本構造を成す要素を相互補完していると評価した。一方で、大人が現実逃避としてアニメーションを利用していることを嘆いていた。それでも、今回上映された作品には「問い」や「答え」などコミュニケーションが出来ているものが見られたと語った。また閉会式後の受賞作品の上映前に、カナダのアニメーション作家・フレデリック・バックさんの『クラック!』を特別上映した。これはフレデリック・バックさんが2013年に逝去したことから、それを悼んで企画されたものだ。バックさんは広島では『大いなる川』と『木を植えた男』で2度グランプリを受賞するなど縁が深い。[真狩祐志]広島国際アニメーションフェスティバル/http://hiroanim.org/第15回広島国際アニメーションフェスティバル 受賞作品グランプリ『ザ・ビガー・ピクチャー』 デイジー・ジェイコブズヒロシマ賞『シンフォニー No.42』 レーカ・ブチデビュー賞『ボールス』 シュペラ・カデシュ木下蓮三賞『クワイア・ツアー』 エドムンズ・ヤンソンス観客賞『ノー・タイム・フォア・トウズ』 カリ・ピエスカ国際審査員特別賞『ロンリー・ボーンズ』 ロスト『マン・オン・ザ・チェア』 ダヒ・チョン『バス』 トメク・ドゥツキ『ピック・ピック・ピック』 ドゥミトリィ・ヴィソツキー『ファントム・リム』 アレックス・グリッグ『ノン-ユークリディアン・ジオメトリー』 スキルマンタ・ヤカイテ、ソルヴェイガ・マステイカイテ優秀賞『フーグ・フォア・セロ、トランペット・アンド・ランドスケープ』 イエルジィ・クチャ『5メートル80』 ニコラ・ドゥヴォー『ザ・クロックメイカーズ』 ルノー・アレー『ジ・ウーンド』 アンナ・ブダノヴァ『アスティグマティズモ』 ニコライ・トゥロシンスキィ『ザ・ビースト』 ヴラディミール・マヴォーニア-コウカ
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