8月5日、6日、7日、9日の4日間限定で、『ドラゴンボールZ 神と神』が全米公開されたが、この結果が好調だった。米国の映画興行情報のBOX OFFICE MOJOによれば、本作の興収は220万1569ドル、日本で2億2000万円を超える。平日3日間と土曜日のみの4日間だけの上映であることを考えれば、かなり大きな数字になる。興収金額は米国で公開された日本のアニメとしては歴代12位、1999年に公開された『もののけ姫』に迫り、『イノセンス』や『コクリコ坂から』、『カウボーイビバップ 天国の扉』を超える。また近年、米国で増えている日本アニメの短期集中イベント型の上映では最高金額になる。ドラゴンボールの米国での人気を感じさせる。『ドラゴンボールZ 神と神』の公開は、米国で本作のランセンスを管理するファニメーション(FUNimation Entertainment)とScreenvision、Fathom Eventsが共同で手がけた。当初は400館規模の公開としていたが、人気の高まりからさらに300館余りの劇場を追加した。そうした積極策が当たったたちだ。こうした人気から配給側はさらに8月12日に追加上映をすることも決定した。米国で日本アニメの全国公開は、大掛かりなビジネスでハードルが高いとされている。今回の『ドラゴンボールZ 神と神』はそうしたなかで試みられてきたイベント型の限定上映が、確実な売り上げをもたらす方法になることを示したかたちだ。今後の米国での日本の劇場アニメの展開にも、影響を与えそうだ。『ドラゴンボールZ 神と神』は鳥山明さん原作のマンガの劇場アニメ版で、鳥山さん自身が完全オリジナルストーリーとしてアニメの脚本に関わったことで話題を呼んだ。日本では2013年3月に全国公開、興収約30億円の大ヒットになっている。『ドラゴンボール』は1990年代より米国でも展開しており、現在でも人気が高い。今回の公開では、熱心なファンの取り込みに成功したといえる。
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