世界のメディアの中で、インターネットを通じた動画配信プラッフォームの勢いが増している。米国ではネットフリックス(Netflix)やHulu、アマゾン(Amazon)、YouTubeなどが、主要なプレイヤーとなっている。これまではこうした大手動画配信サイトが、人気映画やテレビ番組の確保を巡り、激しい競争を繰り広げてきた。しかし最近は、コンテンツを巡る競争は新たな局面を迎えている。コンテンツのライセンスを購入するだけでなく、自ら番組を制作するようになっているからだ。これらの企業が製作する作品は、十分な予算をかけられ、テレビ放送番組にも引けを取らない。このなかでネットフリックスが、自社番組で大きな一歩を踏みだした。同社はエンタテインメント・メディア界の巨人ウォルト・ディズニーと手を組み、マーベルの人気キャラクターをもとにした実写ドラマのミニシリーズを製作する。マーベルはディズニー傘下の米国最大のコミックス出版社、その作品やキャラクターの管理や多メディア展開も行っている。この実写ドラマはマーベルTVが制作、最低でも4タイトルとなる。スタート当初は、『デアデビル(Daredevil)』、『ジェシカ・ジョーンズ(Jessica Jones)』、『アイロン・ファースト(Iron Fist)』、『ルーク・ケージ(Luke Cage)』が取り上げられる。1タイトルごとに13話を予定する。最初の作品は2015年初めに姿を見せる。ネットフリックスは、マーベルの人気キャラクターが登場する番組を独占的に配信することで、サービスの魅力を高める。ブランド認知のさらなる向上と、契約者の増加につなげる。一方、ディズニーとマーベルにとっても今回の契約は魅力的だ。映画、テレビに加えて、インターネットが自社コンテンツの映像コンテンツの武器になる。とりわけ今回は、『アイアンマン』、『スパイダーマン』といったすでに大きなブランドを築く作品以外、これまでマイナーだったキャラクターを取り上げているのが注目される。インターネット向けの番組で実写化の機会を得ることで認知度を上げ、第2、第3のアイアンマン、スパイダーマンを目指すことになる。動画配信を中心に新たなビジネスモデルが今後開発されることになる。ネットフリックス(Netflix)/http://www.netflix.com
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