「かぐや姫の物語」 残り1/3、2週間で仕上げる 中間報告会見開催 | アニメ!アニメ!

「かぐや姫の物語」 残り1/3、2週間で仕上げる 中間報告会見開催

『かぐや姫の物語』の公開がいよいよ近づいてきた。11月23日のその日まで、残すところおよそ2ヶ月となる。9月17日には、都内のスタジオで本作の中間報告会見が開催された。

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  • 朝倉あきさん
  • (c) 2013 畑事務所・GNDHDDTK
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高畑勲監督の14年ぶりの長編映画となる『かぐや姫の物語』の公開がいよいよ近づいてきた。11月23日のその日まで、残すところおよそ2ヶ月となる。そしたなか9月17日に、都内のスタジオで本作の中間報告会見が開催された。
会見に姿を見せたのは、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー、高畑監督と伴に7年間『かぐや姫の物語』を制作してきた西村義明プロデューサー、そして今回主人公のかぐや姫の声優に抜擢された朝倉あきさんである。朝倉さんは『神様のカルテ』、『横道世之介』などでキャリアを重ねた21歳、会見でもそのフレッシュな魅力を発揮した。

『かぐや姫の物語』は、当初、2013年7月20日に宮崎駿監督の『風立ちぬ』と同日公開を予定していた。しかし、今年2月に制作の遅れから公開を延期、11月23日に再設定された経緯がある。
そんな事情を踏まえて西村プロデューサーは、「完成の目途は立った」、「10月下旬には完成する」と話す。実際に、原画、動画作業はすでに終了、残りは色をつけての仕上げだという。この作業が現在2/3まで終わり、残り1/3を2週間で行わなければいけないと説明する。
中間報告会見では、6分間の映像も上映された。まるで水彩で描かれたようなビジュアルが自由自在に動き出す。独特なアニメーションが強い印象を残す。西村プロデューサーは、いままでのスタジオジブリでは作れなかった、日本のアニメ界においてエポックな作品になると大きな自信を見せた。

もうひとつ本作の特徴になっているのは、プレスコである。つまり、映像を作ってからセリフを録音するのでなく、セリフに合わせて映像を作る方法だ。
もともと作品の制作の遅れには、高畑監督が、かぐや姫のイメージをなかなか掴めなかったことも理由にあった。そこで先に声優を決めることになった。白羽の矢が立ったのが、朝倉あきさんだ。しかし、これもすんなり決まったわけでない。
何百人もの候補者のなかから決めることが出来ずに、ようやく朝倉あきさんに辿り着いたという。選ばれた理由は「受け身でない声」だ。「今の女優は受け身な声が多い」と話すや高畑監督は、「わがままな声、自分の意志を持っている声」として朝倉あきさんを起用する。
ところが朝倉さんは、自身ではオーディションは、全くダメだと思っていた。終了後は泣きながら帰ったというエピソードを語った。そのオーディションが2年前、映像が出来上がり、ようやく かぐや姫が分かってきたと。残すはプレスコで撮りきれなかったアフレコでの収録だ。

長年、高畑勲監督、そして宮崎駿監督と伴に仕事をしてきた鈴木プロデューサーは、本作を かぐや姫の心を表現する作品だとする。普通に『竹取物語』を映像化すれば、2時間超の映画にはならない。
高畑監督はストーリーを変えることなく、その時々のかぐや姫の心情を描くことで映画とする。短いストーリーを長編に膨らます、実はこれは40年前に『アルプスの少女ハイジ』で採った方法と同じだという。最新の映像と伴に原点に戻る高畑監督の最新作『かぐや姫の物語』、これからさらに大きな注目を集めそうだ。

『かぐや姫の物語』
11月23日(祝)より全国ロードショー
/http://kaguyahime-monogatari.jp/

朝倉あき 高良健吾 地井武男 宮本信子
高畑淳子 田畑智子 立川志の輔/上川隆也 伊集院光 宇崎竜童 中村七之助 橋爪 功 朝丘雪路(友情出演)仲代達矢

製作: 氏家齊一郎
原作: 「竹取物語」
原案・脚本・監督: 高畑勲
脚本: 坂口理子
音楽: 久石譲(サントラ/徳間ジャパンコミュニケーションズ)
主題歌: 「いのちの記憶」二階堂和美(ヤマハミュージックコミュニケーションズ)
《animeanime》
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