ミュージカル「美少女戦士セーラームーン-La Reconquista-」 片岡義朗 特別インタビュー 2ページ目 | アニメ!アニメ!

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン-La Reconquista-」 片岡義朗 特別インタビュー

[取材・構成: 高浩美]93年の初演以来、ファンから大きな人気を集めてきたミュージカル「美少女戦士セーラームーン」が2013年に新たなかたちで登場する。公演を手がけるドワンゴ 執行役員の片岡義朗氏に話を伺った。

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片岡義朗氏
  • 片岡義朗氏
  • セーラームーン/月野うさぎ役 大久保聡美さん
  • セーラーマーキュリー/水野亜美役 松浦雅さん
  • セーラーマーズ/火野レイ役 七木奏音さん
  • セーラージュピター/木野まこと役 高橋ユウさん
  • セーラーヴィーナス/愛野美奈子役 坂田しおりさん

■ 『美少女戦士セーラームーン』は現在でもそのままでアピール出来る

そして今年、ミューカル『美少女戦士セーラームーン』はキャスト一新、フレッシュな顔ぶれで上演する。
「今の時代にアダプトさせる必要性ってないと思うんです。社会情勢は変わりました。でも『美少女戦士セーラームーン』が持っている普遍性は十分に今でも通用する、アピール出来ると思っています。男女雇用機会均等法が施行されて女性に門戸が開かれたかというとまだまだ不十分、開ききっているとは思えませんしね。仲間のために死ねる、を素直に出せばいいと考えています。今回は全キャスト全て女性にしています。女性の方に観て頂きたいですからね。キャストの方々は皆さん素晴らしいですよ。美脚だし(笑)大和悠河さんのタキシード仮面はかっこいいし、初風緑さんのクイン・ベリル、鬼気迫るのがありますよ(笑)」

■ マーケットとしてはまだまだ未開拓、これからさらに広がっていくと思います

もはやアニメ・コミック・ゲームを基にした舞台は日本のエンターテインメントビジネスの中で確固たる地位を築きつつある。その将来性は高い。
「一直線で上がっては行かずにジグザグと上がっていくと思います。今の状況でいくと似たようなものがいくらでも出てきてしまうので飽きられてしまう要素はあります。時代性でいうと、今、うけているマンガ・アニメ等を舞台化する、これは原則ですね。もちろん『美少女戦士セーラームーン』のような普遍性のある作品もあります。プロデューサーはもう少し視野を広く持った方がいいですね。たかだか22、23年ぐらいの歴史ですから、マーケットとして未開拓の部分はまだあります。このジャンルがあるという認知が世の中の隅々にまで浸透されているとは思ってないです。ですから、はっきりと言えることは、まだまだ広がって行くということです。

■ ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』
ニコ動で有料で配信することに意味がある!


片岡は“舞台人”という括りで作りたくないと語る。
「そういう風に自分のことを垣根で囲い込んじゃうのはおかしいと。いい作品に垣根は作らない、キャラクタービジネスの一環としてキャラクターを長続きさせることが作品を作った人たちの共通の目標だと。パーマネントキャラクター化させることがあらゆるマンガビジネスに関わっている人たちの共通の幸福なんです。それに対して舞台化っていうのは強力な作用を持っている、観客の魂をぐいっとつかめる、最強の補捉力を持っているんですよ。汗が飛ぶ、風が起きる。アニメは誇張と省略が特徴的表現ですが、舞台もある種、同じなんです。劇場空間だけに存在する“リアリティ”、舞台と客席と一緒になって作りましょうね、っていうお約束の中で観て下さいね、っていうのが演劇の特長ですから」

春に上演された『音楽劇 千本桜』はニコニコ動画で配信された。物理的に劇場に足を運べない観客は時間を共有、舞台を観ることが出来た。
「せめて時間だけでも共有して下さいっていうことです。しかも同時にコメントも書ける。完璧な2WAYではありませんが、役者は楽屋に帰ってコメントが読める。ようやく定着したかな?もっと拡大して欲しいなという状況ではありますね。アニメやコミックを基にした舞台を2.5次元舞台って呼んでいます。つまり、アニメやコミックは2次元ですが、生身の人間が演じて2.5次元になる。実写ドラマは3次元に近い感覚ですが、舞台はどちらかというと2次元に近いんで、そういう意味で2.5次元舞台と呼んでいます。ニコ動での配信、こういう手法は2.5次元舞台に合ってると思いますよ。タイトルは全国的に知られている訳で、そうしたタイトルのファンの方で東京に来られない方やチケット代が高いと感じる方々に、ネットで観ていただきたいし、ビジネスとして。作り手、プロデューサーからすると劇場に来られない人から“観劇料”を頂戴出来る。演劇はビジネス規模が小さいから大きな宣伝が難しい。だからニコ動で配信されれば、演劇業界全体がもう少し良くなるんじゃないかと思います。小劇場や新劇関係者の方々にも是非、活用して頂きたいし、ニコ動で配信される2.5次元ミュージカルももっともっと盛んにして行きたいですね」

■セーラームーン/月野うさぎ役 大久保 聡美さん
『素敵な舞台を作りたいと思います!皆さんと一緒ならすごいモノが作れると思います。』

■セーラーマーキュリー/水野亜美役 松浦雅さん
『大人気の亜美ちゃんを演じる怖さはありますが、楽しみながら頑張ります!』

■セーラーマーズ/火野レイ役 七木奏音さん
『とにかくワクワクしています!どんな舞台になるのか本当に楽しみです☆』

■セーラージュピター/木野まこと役 高橋ユウさん
『戦士という実感を強く持ち始めた感じ、ただの仲良し5人組ではなくなってきています!いい意味で!』

■セーラーヴィーナス/愛野美奈子役 坂田しおりさん
『稽古を重ねていくにつれ、演じていて思わず感動してしまいます!本番も仲間を信じてステージに立ちたいです!』

ミュージカル『美少女戦士セーラームーン -La Reconquista-』
アイア シアター トーキョー
9月13日~23日
/http://sailormoon.channel.or.jp/musical/
《animeanime》
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