米国の日本アニメ会社の大手ファニメーション(FUNimation)は、5月18日から大手アニメーション・エンタテイメントチャンネルで人気アニメ『ワンピース』のテレビ放映を開始すると発表した。放映はケーブルチャンネルのカートゥーンネットワーク/アダルトスイムで土曜日深夜の「Toonami」枠となる。深夜25時から30分枠での放映で、現在この時間で放映されている『ソウルイーター』の放映は30分繰り下がる。放映は207話の「ロングリングロングランドの大冒険!」から、これは“脱出!海軍要塞&フォクシー海賊団編”の途中からのスタートだ。『ワンピース』は2004年に米国の4Kidsエンタテインメントが番組のライセンスを購入し、地上波のFOX、そしてカートゥーンネットワークで放映された。しかしこの際は、テレビ放映時間に合せ児童向けに大幅にローカライズしたことがアニメファンに不評を買った。一方で、当初ターゲットにしていた低年齢層からの支持も得られず、放映が終了している。その後、2007年にファニメーションがあらためて番組のライセンスを獲得、日本語版に準じるかたちで、DVDやインターネット配信を行っている。こちらも2007年秋から2008年にかけてカートゥーンネットワークで放映されたが、2008年夏以降は放映がなかった。今回は、『ワンピース』の3度目の放送となる。207話からの放送は、こうした中断したエピソードからのスタートであるためだ。深夜放送でもあり、番組は日本のオリジナル版に近い映像、ストーリーになると見られる。放送再開は、カートゥーンネットワーク/アダルトスイムの日本アニメの新しい編成方針とも連動している。同局は、2000年代半ばより日本アニメを縮小してきたが、2012年春より土曜日深夜を「Toonami」ブロックに再編、現在は5時間半枠のうち4時間が日本アニメだ。『ソウルイーター』のほか、『BLEACH』、『NARUTO -ナルト-』、『天地無用! GXP』、『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』、『カウボーイビバップ』、『犬夜叉』などである。「Toonami」は新しいタイトルも積極的に取り入れるとしているが、実際には人気作品として定着したものが多い。長年にわたり放映され続けてきた『ワンピース』もそのひとつとなる。また、『ワンピース』をあらためて取り上げることは、ファニメーションや日本サイドのビジネスを行う東映アニメーションのビジネス戦略もありそうだ。長年、『ワンピース』は、『NARUTO』や『BLEACH』などに比べて海外での人気に力強さが欠けていた。しかし、日本での大ブームもあり、アジア、ヨーロッパでは人気が大きく上昇している。北米でも、注目度は増しているとされている。ポスト『ドラゴンボール』、『NARUTO』として、テレビ放映を通じてアピールしたいとの思惑がみられる。ファニメーション(FUNimation)/http://www.funimation.com/「Toonami」/http://video.adultswim.com/toonami/
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