海外向けに日本アニメのインターネット動画配信をするクランチロールが、同社サービスの有料会員が20万人を超えたと発表した。同社は2009年から無料の動画視聴サービスに加えて、より豊富なサービスを提供する有料メニューを手がける。これが開始から4年で20万人の大台に乗った。 クランチロールは、日本のアニメに特化したセクションを売りにしたグローバル規模の動画配信サービス企業である。日本の権利者からライセンスした豊富なタイトルと日本で放送されたばかりの最新エピソードをサイマルキャスト(同時期配信)が特徴だ。有料会員は、より早く、品質の高い映像を楽しめる。有料コースの価格は月6.95ドルから11.95ドル。単純な計算で会員収入だけで軽く月1億円を超える規模のビジネスとなる。有料会員数は、2012年に10万人を突破したばかりだ。そこからおよそ半年で2倍に達したことになる。2009年当初のスロースタートに比べて、近年その伸びに勢いがついていることが分かる。これについてクランチロールは、配信ウィンドウの多角化がよい影響を与えていると説明する。従来のPCやインターネットテレビに加えiPhone、iPad、Androidなどのスマートフォン向けアプリ、PS3やX-BOXなどのゲームコンソールを利用した配信、セットトップボックスなどの視聴環境の拡大で、ユーザーが増えている。インターネットをコアに利用するファンだけでなく、よりカジュアルなファンの増加が、有料会員の獲得につながったようだ。加えて、2012年からは、スペイン語・ポルトガル語の本格対応も開始した。英語圏よりもさらに正規のアニメに供給が少ない地域で、ファンサービスを行う。アニメ動画配信に引き続き力を入れる一方で、新たな事業展開も目指す。そのひとつがイーコマースだ。現在、アニメやゲーム・マンガのフィギュアがよく売れており、今後も拡大する。さらに近年高まりを見せているファン支援でプロジェクトの資金を募るクラウドファンディングにも関心を見せる。「クランチロールとクラウドファンディングは相性がいいのでないか」とする。一方で、従来型のDVDやBlu-ray Discの発売は、あまり考えていないようだ。クランチロール/http://www.crunchyroll.com/
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