「美女と野獣」東京千秋楽、そして「リトルマーメイド」待望のキャスト発表 高浩美の アニメ×ステージ&ミュージカル談義 第11回 | アニメ!アニメ!

「美女と野獣」東京千秋楽、そして「リトルマーメイド」待望のキャスト発表 高浩美の アニメ×ステージ&ミュージカル談義 第11回

連載・コラム 高浩美のアニメ×ステージ/ミュージカル談義

「美女と野獣」東京千秋楽、
そして「リトルマーメイド」待望のキャスト発表


[取材・構成: 高浩美]

■ ディズニーミュージカルで「美女と野獣」のイメージが変わった!

劇場アニメ公開時(アメリカでの公開が1991年、翌年に日本で公開)、それは大変な話題だった。それまでは「美女と野獣」といえば、ジャン・コクトーの映画(1946年)が有名だったし、もともとはフランスの民話であった。どちらかというとちょっとホラーっぽい印象がある物語であり、異類婚姻譚でもある。
ところが、ディズニーミュージカル版の映画が公開、たちまち大ヒット、暗いイメージは払拭され、楽しいハッピーエンドな物語に生まれ変わった。しかもアカデミー賞の作曲賞と主題歌賞を受賞している。

ミュージカルでは、主人公のベルは自己主張の強い現代的な女性になっており、ビーストに出会うことで、人の内面の美しさこそが大切なのだと再認識する。一方のビーストは乱暴でかんしゃく持ちの自分を反省し、他者を思いやり、愛する気持ちが芽生え、心の成長を遂げる。
ベルとビースト、この2人を軸に物語は進行するのだが、脇を彩るキャラクターは、奇抜なものばかりを作る発明家の父モーリス、ビーストの城に住む陽気な給仕係のルミエール、生真面目な執事頭のコッグスワース始め、とにかく変わり者が多い。ベルに求婚するガストンは2枚目だが、乱暴で無教養で傲慢なわかりやすい性格だし、手下のル・フウはガストンのためなら何でもするが、少々間抜けで小太りがご愛敬、といったところだろう。個性なキャラクターと、アラン・メンケンの印象に残る楽曲、スピーディな物語の進行で観る人を飽きさせない、良質のエンターテインメント作品に生まれ変わったのである。

その後、1994年、ディズニー初の劇場ミュージカルとして上演、瞬く間にブロードウウェイで超話題の作品となる。それからディズニーは「ライオンキング」「アイーダ」等を製作し、ショウビジネス界での強さを見せつけた。
「美女と野獣」はブロードウェイ公演の翌年、劇団四季によって日本語版が上演され、日本の各地で公演、2013年の今年の1月27日、東京の大井町の四季劇場「夏」で千秋楽を迎えた。チケットはもちろんソールドアウト、根強い人気をうかがわせる。


■ 東京公演千秋楽、カーテンコールは大盛り上がり

「美女と野獣」のみどころは華やかなステージ、お洒落でクオリティの高いダンス、ビーストの特殊メイク、イリュージョン、華やかで想像力溢れる衣裳そして音楽であろう。何度観ても飽きないステージでリピーターも多いと聞く。
今回、千秋楽、とはいっても1995年以来のロングラン。日本初演時は赤坂に専用劇場(赤坂ミュージカル劇場、現在の赤坂ACTシアター)を作り、1995年11月24日〜1998年3月21日まで上演、ほぼ同時に大阪のMBS劇場でオープン、その後、福岡のシティ劇場など場所を変えて公演し続けてきた。そして再び、2010年四季劇場「夏」のこけら落とし公演として東京で公演、次回は札幌の北海道四季劇場での公演が決まっている。
ちなみにこの千秋楽(2013年1月27日)の時点で総公演回数4528回、観客動員数4282700人、次回の札幌は15年ぶりの公演、基本的に無期限ロングランの予定である。そして、今回の東京公演(2010年7月11日〜2013年1月27日)は総公演回数854回、総観客数は実に723700人に及ぶ。
千秋楽は特別カーテンコールが行われ、観客総立ち、5分以上に及んだ。ルミエール役の百々義則が「2年半、ありがとうございました」と挨拶、客席から大きな拍手が起こった。終演後は出口で記念の大入り袋が配られ、劇場前では観客が記念撮影をする光景が見られた。


■ 四季劇場「夏」は「美女と野獣」から「リトルマーメイド」にバトンタッチ!

すでに発表になっているが、「美女と野獣」後は「リトルマーメイド」の上演が決まっている。この作品、アニメは「美女と野獣」より前の1989年に公開(日本での公開は1991年)され、たちまち話題に。この作品はディズニーアニメでも節目に当たるもので、その後の「美女と野獣」「アラジン」「ライオンキング」「ノートルダムの鐘」の一連のミュージカル作品につながっていくのである。  
この「リトルマーメイド」、ベースは誰もが知っているアンデルセンの名作「人魚姫」。名作故に派生作品も多く、アニメ「魔法のマコちゃん」(1970〜71年)のヒロイン・浦島マコは深海の国の人魚姫で人間界の青年に恋をし、人間界で生活するようになる。ジブリアニメ「崖の上のポニョ」(2008年)も人間になりたくてしかたないさかなの子ポニョと5歳の少年の物語だ。そしてディズニーの「リトルマーメイド」もまた地上に興味津々の人魚姫・アリエルが主人公である。

さて、気になるキャストだが、アリエル役に「ライオンキング」でナラを好演した谷原志音と「アイーダ」等でタイトルロールを演じた秋 夢子。エリック役には「赤毛のアン」のギルバート役で好評だった竹内一樹と「キャッツ」等で活躍した上川一哉。いずれも若手ながらも実力のある俳優である。
演出はヨーロッパ版をベースにしたものになる。あくまでも「予定」だが、海のシーンに登場する魚の種類で、日本オリジナルのものを考えている、とのこと。また、一部、振付も日本だけのものを検討中だそう。背景幕もアースラの住みか等日本オリジナルになるという。いずれにしても楽しみな「リトルマーメイド」4月の開幕が待ち遠しい。


「美女と野獣」
2013年3月3日〜無期限ロングラン予定
北海道四季劇場

「リトルマーメイド」
2013年4月7日〜無期限ロングラン予定
積水ハウスミュージカルシアター 四季劇場「夏」
2013年2月10日午前10時より前売開始
※「四季の会」会員先行予約 2013年2月3日
/http://www.shiki.jp/
《animeanime》
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