2012年アニメビジネス重大ニュース:日本アニメを巡る海外の状況 | アニメ!アニメ!

2012年アニメビジネス重大ニュース:日本アニメを巡る海外の状況

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■ インド版『巨人の星』制作・放映開始 –東南アジア・インドへの関心高まる-
■ 世界の日本アニメ・マンガイベントさらに拡大 
–ジャパンエキスポ、AFAがフランチャイズ化-
■米国バンダイエンタテインメント撤退、米国4キッズ「遊戯王」権利譲渡

[日本アニメを巡る海外の状況]

日本アニメの海外の状況は、2012年も日本のカルチャーの海外進出=クールジャパンの旗手として語られることが少なくなかった。一方で、いまだメインストリームの文化に入れていない、人気がビジネスにつながっていないとの認識も広がっている。こうした相反する状況は、様々な現象の異なる一面を取り上げていることで起きている。

日本アニメの人気を強く感じさせるのは、アニメコンベンションと呼ばれるイベントの盛況だ。日本文化をテーマにしたヨーロッパ最大のイベントであるパリ・ジャパンエキスポの動員は、開催4日間で21万人、遂に20万人を超えた。米国・ロサンゼルスのアニメエキスポも過去最大の13万人の動員を実現している。
2012年の目立った動きは、アニメコンベンションのビジネス化である。ジャパンエキスポはパリに加えて、すでにフランス2都市とベルギー・ブリュッセルでイベントのフランチャイズを行っている。さらに2013年8月に米国・カリフォルニア州サンタクララ市でジャパンエキスポUSAを開催する。フランスの日本イベントが米国に進出と話題を呼んだ。
また、シンガポールで成功を収めてきたアニメフェスティバル・アジアは、2012年にインドネシアとマレーシアでフランチャイズの現地イベントを実施した。今後は、さらに開催国を拡大する方向だ。いずれもビジネスとしての採算を見込んだうえである。
これまでアニメコンベンションは、現地のファンによる自然発生的なものが多かった。しかし、近年は日本企業、日系企業が積極的に関わるケースが増えている。アニメフェスティバル・アジアでは電通が、香港のC3 in Hong Kongは創通が、英国・ロンドンのHYPER JAPANは現地の日系企業が企画・開催に関係する。

日本アニメの後退を特に感じさせたのは北米市場だ。2012年初頭に米国のバンダイエンタテインメントが映像パッケージの発売、流通、販売から撤退した。北米で90年代から日本アニメの普及に力を尽くした企業の撤退はひとつの時代の終わりを感じさせる。
すでに北米では、ジェネオン・エンタテインメントUSA、ADヴィジョン、マンガエンタテインメント、セントラルパークメディアといった日本アニメビジネス創成期のプレイヤーが軒並み撤退をしている。また、ポケモン、遊戯王で一時代を築いた4キッズエンタテイメントも遊戯王事業、テレビ番組事業を売却し、日本アニメの事業にほぼ幕を下ろした。今後はファニメーションやアニプレックスUSA、VIZ Mediaといった現在のプレイヤーに、ビジネスの拡大を期待することになる。

海外ではアジア地域でも流れが変わりつつある。2000年代に入り、日本企業は成長地域として中国市場に大きな期待を持ってきた。しかし、日本アニメ・マンガの輸入規制は強まる一方で、大きな実績は残せていない。2012年は政治問題での深刻な対立が関連イベントの中止や延期を招き、中国市場のリスクを感じさせるようになった。
一方で、中国と同様に成長市場でより規制が少ない東南アジアを注目する動きが強まっている。さらに2012年はインドで日本コンテンツのプロモーションイベントが開催されるなど、インド市場への関心も高まった。その象徴が、講談社やトムス・エンタテインメントが現地企業と手を組んで制作、現地のテレビ放映を実現したインド版『巨人の星』の『Suraj : The Rising Star』だろう。
《animeanime》
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