文化庁は3月13日に、平成23年度(第62回)芸術選奨文部科学大臣賞、新人賞の受賞者を発表した。同省は文化芸術分野に、演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術、放送、大衆芸能、芸術振興、評論、メディア芸術の11部門を設けて、毎年各部門で文部科学大臣賞、新人賞各1名を決定する。 このうちメディア芸術部門の新人賞をテレビアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(『あの花。』)の長井龍雪監督が受賞した。芸術選奨でアニメ関係者が選ばれるのは、第60回にやはりメディア芸術部門新人賞を受賞した細田守監督に続いて2人目である。 一方、メディア芸術部門文部科学大臣賞は、東京藝術大学教授も務めるメディアクリエイター佐藤雅彦さんが選ばれた。佐藤雅彦さんは、広告やテレビ番組、ゲーム、企画展などメディア領域を横断して、長年様々な活動をしている。今回の受賞の主な理由となった『0655』、『2355』はNHKで放映される番組である。新人賞の『あの花。』と併せて、いずれもテレビ番組からの受賞となった。 芸術選奨は各分野で優れた業績をあげた人物とその業績を選奨することで、芸術活動の奨励と振興を目指す。戦後すぐから設けられ、日本の芸術活動を映し出してきた。当初は伝統的芸術が多かったが、現在は、対象分野も拡大されている。 メディアアート、アニメーション、ゲーム、マンガ、ウェブコンテンツなどを対象とするメディア芸術部門は2009年からスタートした。これまで文部科学大臣賞にはゲームの宮本茂さん、CGアートの藤幡正樹さん、新人賞にはマンガ家の井上雄彦さんらも選ばれている。 長井龍雪さんは、1976年生まれ。アニメ監督としては若手だが、キャリアは豊富だ。『アイドルマスター XENOGLOSSIA』、『とらドラ!』、『とある科学の超電磁砲』などの人気作品の監督を手掛ける。今回の受賞につながったのは2011年のテレビアニメシリーズ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』である。 文化庁は受賞理由として、作品のドラマが様々な人間模様を積み上げていくことで、最終回に向けて徐々に盛り上げていき、テレビアニメならではのエンターテインメントを完成させことを挙げている。さらに、声優陣の活躍や演出レベルの高さにも言及する。作品を観る際に文化としての視点がしばしば軽視されるテレビアニメであるが、今回は敢えてテレビアニメであることを理由にした貴重な選出と言っていいだろう。そして、その中で大きな才能を発揮し始めた長井龍雪さんの今後の活躍が期待される。芸術選奨 /http://www.bunka.go.jp/geijutsu_bunka/01geijutsuka/sensho/index.html
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