1995年から続いてきた学生CGコンテストが、2011年から大きく変わる。これまでコンテストはコンピュターグラフィクスを用いた映像を主に対象としてきたが、本年第17回では応募対象を「新しいメディアやテクノロジーを用いて作られた作品」とする。 対象領域は、グラフィック、デザイン、写真、マンガ、アニメーション、映像、ミュージックビデオから、さらにインタラクティブアート、ネットアート、インスタレーション、アプリ、ゲーム、ガジェット、ウェブパフォーマンスまで一気に広がる。これに伴い審査方法や受賞作品展も大幅に刷新される。 学生CGコンテストは、CG-ARTS協会が開催している。CG作品の中で注目される斬新なアイディアや制作プロセスに注目、さらに応募を学生に限ることで、若い才能をすくいあげ世に送り出してきた。受賞や受賞作品展を通じて、より広く知られるようになったクリエイターも多い。 一方で、1995年のスタート以来、CGを用いた表現領域は急速に拡大している。周辺領域とのクロスオーバーも進み、ジャンルの固定は年々困難になっている。そうしたなかでCGコンテストは、敢えてジャンルは外すコンテストとしての挑戦に乗り出す。CGの言葉は、新たに「CG = Campus Genius」に読み換えられる。 募集作品は新しいメディアやテクノロジーを駆使した作品であれば、テーマも自由となる。応募期間は8月1日から9月30日まで。審査基準は、1)革新性:新しいことにチャレンジしているか、2)表現力:テーマやメッセージを持っているか、3)技術力:新しいメディアやテクノロジーを活かしているかである。 また、審査は評価委員と審査委員会の2段階方式、評価委員を中心に審査する側も、若手の専門家が目立つ。10月下旬に最終ノミネートを発表、12月上旬に最優秀賞(1作品)、優秀賞(5作品)、審査委員賞(6作品)が発表される。 国内でも有数の歴史を誇るCGコンテストが、新たに挑む挑戦は、応募作品だけでなく、コンテスト自身、そのプロセスも注目したい。第17回 学生CGコンテスト/http://www.cgarts.or.jp/scg/応募期間: 2011年8月1日(月)~9月30日(金) 応募資格: 学生であること(2011年3月卒業の卒業制作作品も対象) 応募方法: 作品をニコニコ動画やYouTube、pixiv、Flickrなどにアップしたうえで、学生CGコンテストのWebサイトからエントリー。 審査基準:革新性/新しいことにチャレンジしているか表現力/テーマやメッセージを持っているか技術力/新しいメディアやテクノロジーを活かしているか 各賞: 最優秀賞(1作品)、優秀賞(5作品)、審査委員賞(6作品) など※副賞は作品制作用の映像機材やソフトウエアなどを予定[審査委員会]審査委員長 原田大三郎 (映像作家) 審査委員木村了子 (画家)、佐藤秀峰 (漫画家)、四方幸子 (キュレーター)、竹中直純 (技術家)、水江未来 (アニメーション作家)[評価委員]高橋裕行 (キュレーター)、谷口暁彦 (作家)、土居伸彰 (アニメーション研究・評論)、萩原俊矢 (ウェブデザイナー)、馬定延 (メディアアート研究)、渡邊朋也 (作家)など*詳細は公式サイトで確認ください。
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