7月1日、東京お台場のフジテレビ・マルチシアターにて、この夏の新作テレビアニメシリーズ『NO.6』の第1話上映会が開催された。『NO.6』は地球上に隔離された6つの理想都市が存在する近未来を描いた あさのあつこ さんによるSF小説である。2001年から執筆をはじめ、およそ10年かかってこのほど完結した。 NO.6でエリートとして育てられた12歳の少年 紫苑(シオン)とスラム地区に住む少年 ネズミとの出合い、そこから二人の運命は大きく変転し始める。少年の成長の物語でもある。アニメ化にあたっては、作品クオリティの定評のあるアニメスタジオ ボンズが制作を手がける。 そんな注目の作品の上映会に登場したのは、原作者のあさのあつこさん、そして物語の鍵となる二人の少年紫苑役を演じる梶裕貴さんとネズミ役の細谷佳正さんである。 トークはサンキュータツオさんの司会で進行。作品の誕生やアニメ化について、そしてキャラクターの声についてやアフレコの様子まで様々なところに話が飛びつつ大きく盛り上がった。 とりわけ重厚な『NO.6』のストーリーとは対照的に明るいあさのあつこさんに、梶裕貴さんとネズミ役の細谷佳正さんも驚いた様子。そんな中で取っておきのエピソードが幾つも披露された。 何よりも二人を驚かせたのは、先生が台所の一角を本棚で区切って執筆しているとの話。「実は台所の片隅で本棚で区切って机を置いてやってます。だから向こうでお芋を煮ながらみたいなことになっています」と、『NO.6』もそんな中から生まれたという。 さらに「今私に何かあげると言われたら、石田衣良さんみたいな書斎がいいな」との発言で、会場の笑いを誘う場面も。 また、梶さんと細谷さんの演技については、「息づかいやかすかに聞こえる声に気持ちが凄く込められていて見事だなと思いました」とかなり満足な様子だった。 そんなキャラクターについて梶さんは、紫苑について凄く純粋でまっすぐで無垢で好奇心旺盛な少年と表現する。そして、見どころとして「12歳の紫苑の誕生日にネズミと出会う」というキーワドを挙げた。 そして、細谷さんが演じるネズミは、現実的でストイックな少年だという。1話の見どころには、雨の水滴とココアを飲んだ後のカップのディテールを挙げた。 放映は話題のアニメが次々に登場するフズテレビ「ノイタミナ」など。これから3ヶ月間、『NO.6』の展開から目が離せない。 『NO.6』 /http://www.NO-6.jp[スタッフ]原作: 「NO.6(ナンバーシックス)」あさのあつこ(YA! ENTERTAINMENT/講談社) 監督: 長崎健司 シリーズ構成: 水上清資 キャラクター原案・コンセプトデザイン: toi8 キャラクターデザイン・総作画監督: 石野聡 音楽: 鈴木慶一 アニメーション制作: ボンズ[キャスト]紫苑: 梶 裕貴 ネズミ: 細谷佳正 沙布: 安野希世乃 イヌカシ:真堂圭力河: てらそままさき 楊眠: 三木眞一郎 火藍: 佐久間レイ 莉莉: 諸星すみれ ほか
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