「カラフル」原恵一監督 仏アヌシーで長編部門特別賞、観客賞W受賞 | アニメ!アニメ!

「カラフル」原恵一監督 仏アヌシーで長編部門特別賞、観客賞W受賞

アヌシー国際アニメーション映画祭の最終日6月11日に、コンペティション部門の各賞受賞作品が発表された。長編アニメーション部門で、日本から出品された『カラフル』が特別賞(Special Distinction)と観客賞(Audience Award)の2部門を獲得した。

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 6月6日よりフランスで開催されていたアヌシー国際アニメーション映画祭の最終日6月11日に、コンペティション部門の各賞受賞作品が発表された。このうち長編アニメーション部門で、日本から出品された『カラフル』が特別賞(Special Distinction)と観客賞(Audience Award)の2部門を獲得した。
 アヌシーの長編部門は、グランプリにあたるクリスタル賞(The Cristal for best feature)と特別賞、観客賞の3部門から構成されるが、このうち2部門に『カラフル』が輝いた。クリスタル賞はフランスの『THE RABBI’S CAT』(Joann Sfar監督、Antoine Delesvaux監督)だった。

 『カラフル』は、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』や『河童のクゥと夏休み』などで知られる原恵一さんが監督した。森絵都さんの小説を原作にアニメーション映画化され、国内では2010年に劇場公開された。人間の内面を見つめる内容が公開後大きな反響を呼び、第65回毎日映画コンクールアニメーション映画賞、第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞している。
 原監督は国内ではこれまで文化庁メディア芸術祭大賞、毎日映画コンクールアニメーション映画賞など数多くの賞に輝いている。しかし、海外の主要映画祭での受賞は初となる。
 また、映画の制作を手掛けたサンライズにとっても、大きな意味のある受賞になった。ガンダムシリーズなどのエンタテイメント色の強い同社にとっては、文学性の高かった『カラフル』の製作は大きな挑戦だったとみられるからだ。

 アヌシー長編部門での日本作品の受賞は、2007年に『時をかける少女』(細田守監督)が特別賞を受賞して以来、4年ぶりとなる。長編部門の重視が打ち出されてから2度目である。
 本年のアヌシーの長編部門には世界各国から64作品の応募があり、『カラフル』のほか日中共同製作の『チベット犬物語』(小島正幸監督)など9作品がコンペティション部門に選出された。また、アウト・オブ・コンペティション6作品では、黒坂圭太監督の『緑子/MIDORI-KO』、森下孝三監督の『手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく-』が上映されている。

アヌシー国際アニメーション映画祭
/http://www.annecy.org/home
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