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なんと深夜の新宿バルト9の全スペースを『攻殻機動隊』が完全ジャックするというものだ。メインロビーからカフェのインテリア・メニュー、デッドスペースまで、あらゆるところを『攻殻機動隊 S.A.C. SSS』のビジュアルとギミックが埋め尽くす。
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関連アイテムに囲まれた当日の会場は、多数のファンで溢れ、まさに『攻殻機動隊 S.A.C. SSS』一色となった。参加者全員にプレゼントされたYouTubeとのコラボレーションTシャツを早速着るファンもおり、試写会というよりも、むしろお祭りの雰囲気が強く感じられた。
イベントのハイライトは、神山健治監督によるトークショーである。本作のプロデューサーである石井朋彦さんと作品が生まれたきっかけや見どころを語った。
最大の見どころは、やはり今回映画の魅力として押し出されている「観るひとを電脳化する3D」。そのアイディアが生まれたきっかけは、話題の映画『アバター』を観たことだ。監督は普通の方法では『アバター』に勝てないが、「攻殻」ならこれに勝てると思ったという。
神山監督は近年3D映画が増える中で、「多くの3Dはまず映像が飛び出して、奥行きをみせるだけ」と評する。しかし、今回の作品では、電脳化が進んだ時のインターフェースが飛び出してくる「攻殻」なら成立する映像で挑戦する。これがいままでになかった3D映画につながった。
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また、昨今話題になる少子化、無縁社会などのテーマが、4年前のストーリーに既に表れていたことについては、「時代が追いついて来たのでは」と、また絵空事でなく実際に起こっていることをテーマにしたいと話す。こうしたテーマは『東のエデン』などにも引き継がれているとし、『攻殻機動隊 S.A.C.』についてもまだやり残していることはあると語った。
今回の映画の結果次第では、そうしたアイディアが実現する機会はあるかもしれない。『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』の行方に期待したいところだ。
一方、トークでは神山健治監督の最新プロジェクトが発表された。しかも『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』との同時上映というサプライズが発表された。会場では初公開となる予告編も披露されファンを沸かせた。
作品は『Xi Avant』、短編のオリジナルアニメーションである。しかし、NTTドコモのStudio Xiと進めるプロジェクトであること以外の詳細は明らかにされず、今後の展開と発表を待つことになる。
『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』
公式サイト /http://www.ph9.jp/
2011年3月26日(土)より新宿バルト9他全国公開
配給: Production I.G/ティ・ジョイ
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[スタッフ]
原作: 士郎正宗
製作: 攻殻機動隊製作委員会
制作: Production I.G
脚本・監督: 神山健治
[キャスト]
草薙素子: 田中敦子
バトー: 大塚明夫
トグサ: 山寺宏一